香港立法会で選挙制度見直し条例案が可決
本日は、香港立法会(議会)で選挙制度見直し条例案が可決されたこと、銅鑼湾のレストランで就労ビザを持たずに働いていた女性が15ヶ月の禁固刑となったこと、香港居住者による英国ビザの申請件数が2021年1~3月期間で34,000件となったことの3つの話題をお伝えします。
■香港立法会で選挙制度見直し条例案が可決
昨日、選挙制度見直し条例案が、賛成40票、反対2票で香港立法会(議会)にて可決されました。今回の可決により「資格審査委員会」が設置され、立候補者の愛国心や香港への忠誠が確認されるようになり、条件を満たさない場合は立候補ができなくなります。
また、全ての立候補者は香港警察内の香港国家安全維持法担当部署による承認を受ける必要があり、候補者が香港の法律を支持し、中国共産党を尊重する人物であるかを判断します。
上記の他にも、香港立法会の定数が70議席から90議席に増加。市民により選ばれる直接選挙枠は40議席から20議席に削減。行政長官を選ぶ選挙委員会には40議席が割り当てられます。
■就労ビザなしで働いていた女性に禁固15ヶ月
銅鑼湾(コーズウェイベイ)のレストランで、就労許可のないビザで皿洗いなどをして働いていた38歳のインドネシア人女性が逮捕され15ヶ月の禁固刑が言い渡されました。雇用主も同時に逮捕されており詳細の追及がおこなわれています。雇用主は最大で3年の禁固刑と35万香港ドルの罰金となるようです。
香港政府は「雇用主はIDカードのチェックだけでなく、従業員に質問をおこない雇用をおこなっても良い人物であるかを確認する義務がある。確認していなければ裁判での弁解は受け入れられない。香港の永住権を持っていない従業員を雇用する際は、IDカードとパスポートを確認する義務がある」とコメントをしました。
■1~3月、香港人の英国ビザ申請数34,000件
香港居住者による英国ビザの申請件数が2021年1~3月期間で34,000件となったことをオックスフォード大学が発表しました。英国政府は香港からの英国ビザの申請件数が今後、30万件を超える可能性があると予測しています。なお、EU居住者の英国ビザの申請件数は5,354件であり大きく上回っています。
< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規感染者数は昨日0人(昨年10月以来初)、感染者合計は11,837人、退院者合計は11,565人、死者合計は210人となっています。ワクチン接種者合計は1回目接種が約1,302,500人(人口の約17.4%)(シノバック560,200人、ビオンテック742,300人)、うち2回目接種が約947,700人(シノバック413,600人、ビオンテック534,100人)となっています。