8月にビオンテックが保存期限となり大量破棄

更新日:2021年05月26日
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ワクチン接種

香港内のビオンテックワクチンが8月中旬に保存期限切れとなり、大量に破棄される可能性があるため、香港政府は早めのワクチン接種を呼び掛けています。香港政府は約1500万回分のビオンテックとシノバックのワクチンを調達済みで、市民全員(約750万人)がワクチン接種を2回受けられる状況にありますが、1回目のワクチン接種者は約127万人、2回目は約92万人という状況です。

元香港政府の衛生防護中心総監の曾浩輝は「香港には全人口をカバーできるワクチンがあるが接種率はわずか2割程度。接種可能なワクチンが安全でないという誤った認識がある。ワクチンには期限があるため、ビオンテックのワクチンの接種センターは9月に終了する予定だ。世界中がワクチンを必要としているのに、購入したが使用しないということは正しい選択ではない。今年はもう手に入らないだろう」と話しました。

また、香港政府の議員の中には、現金を与えてワクチン接種者を増やそうという案もあるようですが、これに対してキャリーラム行政長官は「政府がワクチン接種者数を増やすために現金や物を与えるのは良くないし、逆効果になる恐れがある。雇用主が経済的インセンティブとして現金やギフトを与える方がまだ良いだろう」とコメントをしました。

なお、香港政府はワクチン接種が進んでいない状況をみて5月28日(金)から、Exit-Entry Permit(往来港澳通行証)を保持する香港非居住の中国人(約40,000人)へのワクチン接種を受け付けるようです。7月からは難民(約13,000人)へのワクチン接種が開始する予定があります。

< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規感染者数は昨日2人(域内感染者2人)、感染者合計は11,836人、退院者合計は11,560人、死者合計は210人となっています。ワクチン接種者合計は1回目接種が約1,278,600人(人口の約17.0%)(シノバック548,000人、ビオンテック730,600人)、うち2回目接種が約921,500人(シノバック405,300人、ビオンテック516,200人)となっています。