失業率などの香港の最新情報
本日は4つの話題「失業率に関連する情報」、「広東省とのワクチン接種記録の共有について」、「シンガポールとのトラベルバブルの延期について」、「観塘に音楽と連動する噴水広場がオープンしたこと」をお伝えします。
■失業率0.4%改善。観光・飲食は苦しい状況
香港政府の統計局が2021年1月~2021年3月の失業率を6.8%と発表しました。前回(2020年12月~2021年2月)の7.2%から0.4%改善され、失業者数は261,600人から1,800人減少し、259,800人となっています。
また、消費財・観光関連(小売、宿泊、飲食含む)の失業率は10.7%、特に飲食業界の失業率は13.3%と高く、労工及福利局局長の羅致光は「失業率回復のペースは業種により異なり、インバウンド観光業は良くない。労働市場は短期的には課題に直面するが、新型コロナウイルスの流行が抑制されていれば徐々に改善していくだろう。政府としては、引続き状況を注意深く監視する」と話しました。
■広東省とのワクチン接種記録の共有を協議
香港政府の食物及衛生局のソフィア・チャン局長が、ワクチン接種記録を中国と香港間の出入境時で共有できるよう広東省当局と協議していることを伝えました。ワクチン接種記録は用紙またはQRコードで読み取れるようになるようです。
■シンガポールとのトラベルバブル発表が延期
昨日、香港とシンガポールとのトラベルバブルの詳細発表がおこなわれる予定でしたが延期となりました。ブルームバーグは延期の理由をシンガポール側の意思だと伝えており、ロイターでは香港政府の商務及経済発展局に問い合わせ「可能な限り早く発表する」と回答があったことを伝えています。
なお、シンガポールの就労ビザ保有者や居住者への情報ですが、香港からシンガポールに入国した場合の隔離期間はこれまで14日間でしたが、本日より7日間へと緩和されました。指定隔離ホテルまたは自宅での待機となります。
■観塘に音楽と連動する噴水広場がオープン
観塘海濱花園(クントンプロムナード)の巧明街(How Ming Street)の入口付近に、クラシック音楽に合わせて水が噴射する噴水広場がオープンしました。
噴水ショーが開始される時間は、月~金は午後1時30分、午後7時30分、午後8時30分の1日3回、土日祝は加えて午前10時30分と午後9時30分の1日5回です。クラシック音楽には香港のオーケストラ「香港フィルハーモニー管弦楽団」の演奏も含まれており、夜の時間帯には万華鏡ビームがシンクロします。噴水広場全体の面積は3,740平米です。
< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規感染者数は一昨日1人(域内感染者0人)、昨日14人(うち域内感染者2人)、感染者合計は11,719人、退院者合計は11,316人、死者合計は209人となっています。ワクチン接種者合計は1回目接種が約789,300人(人口の約10.5%)(シノバック392,900人、ビオンテック396,400人)、うち2回目接種が約407,400人(シノバック258,000人、ビオンテック149,400人)となっています。
また香港政府は4月4日までにおこなった556,100回のワクチン接種のうち、有害事象(因果関係の有無を問わず)が1,357件(0.24%)、そのうち死亡14件、入院は754件(発熱、動悸、頭痛、血圧上昇など)、入院不要の軽い症状584件と発表しました。その他ワクチンに関する専門家のコメントとして、香港大学の劉澤星教授は「感染者1人につき平均3人に感染させるという前提で、集団免疫の達成には人口の60~70%のワクチン接種が必要」、香港大学の孔繁毅教授は「ビオンテックは南アフリカ型変異株にも効果がある。シノバックに関しては変異株への効果は今のところ発表されていない」と話しています。