世界一生活コストが高い都市ランクで香港が1位
英経済紙エコノミストの調査部門EIUが「世界生活費調査2020(Worldwide Cost of Living 2020)」の結果を発表し、世界一生活コストが高い都市が、香港、パリ、チューリッヒとなりました(3都市が同率1位)。
EIUの生活費調査では「食料品、お酒、タバコ、衣料品、日用品、家賃、交通費、光熱費、学費、遊興費など」の価格を、ニューヨークの物価を基準「100%」として世界133都市と比較しています。今年度の調査は、2020年9月時点のデータを基に作成されており、新型コロナウイルスの感染拡大が世界各地の物価に与えた影響も合わせて解説されています。
生活費が高い都市、上位10の結果は以下のとおりとなっています。
1位 香港、パリ、チューリッヒ
4位 シンガポール
5位 大阪、テルアビブ
7位 ジュネーブ
8位 ニューヨーク
9位 コペンハーゲン
10位 ロサンゼルス
香港とパリは前年度も1位でしたが、パリとチューリッヒが1位となった理由としては、新型コロナ感染拡大の影響で米ドル安が進み、ユーロやスイスフランが対ドルで上昇したことが挙げられています。シンガポールは前年度1位から順位が下がって4位となりましたが、多くの外国人労働者が帰国し、人口が17年ぶりに減少した影響が指摘されています。
品目別の物価に関して、一部の都市ではコンピューターなど電子機器の価格上昇がみられている一方、衣料品は値下がりしたという結果が出ており、新型コロナ感染拡大にともなう在宅勤務の増加や外出自粛が原因とみられています。EIU代表者は「この傾向は2021年も続くだろう。家で使う物やインターネットに関する出費が優先となり、高価な物、衣料品、外出先での出費には厳しい」とコメントしています。
< 香港の新型コロナウイルスの感染状況 >
香港の新型コロナウイルス新規感染者数は昨日9人、感染者合計は5,480人、退院者合計は5,224人、死者合計は108人となっています。香港の裁判所では昨日、14日間の自宅隔離中に許可無しで2度外出した19歳女性に、懲役14日執行猶予12ヶ月の判決が言い渡されました。