オーシャンパークが倒産危機
香港を代表するテーマパーク「オーシャンパーク(海洋公園)」が倒産危機にあると報じられています。オーシャンパークは、新型コロナウイルスの影響で1月26日から一時閉鎖しており、このままでは6月には運転資金が無くなり、倒産するとして香港政府に54億香港ドル(約749億円)の支援を求めています。一時閉鎖中でも、動物の世話や維持などで毎月1億4,000万香港ドル(約19億4,000万円)かかっているようです。
香港政府は、今週金曜日にオーシャンパークの財政支援について話し合うようです。商務及経済発展局の局長である邱騰華は「オーシャンパークの倒産は2,000人の失業につながる。1977年に開園してから、政府に財政支援を求めるのは初めてだ。政府の支援がオーシャンパークを倒産・清算から救える」と支援の重要性を訴えています。
一方、オーシャンパークは4年連続の赤字、2018-19年度は5億5,730万香港ドル(約77億3,000万円)の赤字となっていることもあり、インターネット上では「長期的な見通しが見えない」、「閉園して土地を公共住宅に使用してほしい」、「組織再編してほしい」などの厳しい声が上がっています。
なお、オーシャンパーク側は54億香港ドルの支援の使い方について、30億香港ドルは商業ローンの返済にあて、残りは今後1年の運営維持に使う予定であるとしています。
<香港の新型コロナウイルスの状況>
現在の新型コロナウイルスの感染者合計は1,048人、退院者は985人。香港内感染は22日間連続でゼロ。昨日はイギリスから帰国した70歳女性に感染が確認されました。なお、キャリー・ラム行政長官は昨日「大公報」新聞インタビューで「今月中に、香港、マカオ、広東省の間で通勤者が検疫無しで移動できるように規制を緩めたい」との意向を示しました。