日本への入国制限で、香港が大混乱
日本政府が3月9日から3月31日まで、中国(香港マカオ含む)と韓国からの入国制限を発表したことで、香港の旅行業界は日本ツアーの取消などの大混乱となっています。香港メディアSCMPは、旅行代理店が日本観光ツアー75団体以上をキャンセルし、約1,800人が影響を受けていると伝えています。
入国制限の詳細は調整中とされていますが、中国(香港マカオ含む)と韓国からの旅客機の到着を成田空港と関西国際空港に限定することが検討されています。これまで、香港人(香港パスポート保有者)はビザ無しで90日間の日本滞在が可能でしたが、在香港日本国総領事館が「香港人、マカオ人、韓国人へのビザ免除措置を停止。中国及び韓国で発給された一次・数次ビザの効力を停止。」と発表しており、香港人の観光客は3月31日まで事実上、日本への入国ができなくなると予想されます。香港から帰国する日本人については、検疫所指定の場所で14日間隔離を要請される予定です。
航空会社にも大きな影響が出ており、香港エクスプレスは3月31日までの日本便についての取消や変更の受付を発表しています。また、別件ですがロシア航空は、香港~モスクワ便を停止します。なお、2019年の香港から日本への訪問者数は200万人でした。
■WHO、香港のペット感染を否定
昨日、香港で新型コロナウイルス患者のペット(犬)から「弱い陽性反応」が繰り返し出ていることが話題になっていたことをお伝えしましたが、世界保健機関(WHO)の代表者は「人から犬、犬から人へ感染するという証拠はない。陽性反応が出た犬からは、何の症状も出ていない。引き続き研究を続ける」とコメントしました。
なお、香港内の新型コロナウイルスの感染者は、昨日から1人増え105人となりました。中国全体では感染者は80,552人(前日比143人増加)、死者は3,042人(前日比30人増加)となっています。