日本への渡航者や空港職員に麻疹感染が確認

更新日:2019年03月25日
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予防接種

香港で今年20人目となる「はしか(麻疹)」感染者が確認され、すでに2018年の年間感染者数15人を上回りました。日本への渡航者や空港職員などにはしか感染が確認されており、香港政府の衛生防護中心は予防接種などの対策を呼び掛けています。香港で20人目の感染者となった27歳香港人男性は、はしかの潜伏期間中に日本の福岡に滞在していたことが確認されています。

現在日本では、はしかが大流行しており、日本の国立感染症研究所の報告によると、日本国内のはしか感染者数は3月6日の時点で285人、2018年の年間感染者数282人を上回っています。

空港職員に関しては少なくとも5名の感染者が確認されており、うち1名はキャセイパシフィック航空のイギリス人パイロット(41歳)であり感染可能期間中にマニラ、シンガポールやバンコクへのフライト操縦をしていたため同フライトの搭乗者に感染の恐れがあるとのこと。香港政府の衛生防護中心は香港国際空港内に職員用の予防接種施設を設置し、昨日までに163人の空港職員が予防接種を済ませましたが、空港には70,000人以上の職員が勤務しており、施設拡大が求められているようです。

また、キャセイパシフィックのフライトアテンダント組合のリーダーであるヴェラさんは「当社のパイロットがはしかに感染したということをメディア報道で初めて知った。会社は従業員の安全を無視している。」と訴えています。

はしかに感染すると、10~12日間の潜伏期間の後、発熱、咳、鼻水、結膜炎症状などと、顔から全身に発疹が現れます。感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症すると言われています。日本の場合、1977年4月2日から1990年4月1日生まれの世代が、はしかの免疫がない可能性が高く、最も感染危険の高い世代とされていますのでご注意ください。