「中環-湾仔バイパス」オープン間近も水漏れに懸念
更新日:2018年12月10日
中環(セントラル)から銅鑼湾(コーズウェイベイ)周辺の渋滞を緩和するために建設中の新たなトンネル「中環-湾仔バイパス(Central–Wan Chai Bypass)」が開通間近ですが、最近実施された試験でトンネル内の天井や壁からの水漏れが発見され、手抜き工事が疑われているようです。香港路政署はこの水漏れを把握しており、常に作業員による検査、修理をおこなっているため、トンネルの運営や車両の通行には影響がないと回答しています。
中環-湾仔バイパスは全長4.5キロメートル(埋め立てエリア3.7キロメートル)で中環(セントラル)IFC海側の「林士街天橋(Rumsey Street Flyover)」から炮台山(フォートレスヒル)海沿いの高速道路「東區走廊(Island Eastern Corridor)」までをつなぎます。開通予定は2019年1~3月頃、早ければ今年末になるかもしれないと香港メディアが取り上げています。
バイパスの完成により、中環から北角までの移動時間が現在よりも30分以上短縮され、5~10分で移動できると期待されています。また、トンネル内には香港では初となる「空気浄化システム」が採用され、自動車からの排気ガス中の二酸化窒素や粒子状物質などのうち80%以上をろ過し空気改善します。
中環-湾仔バイパスの工事計画は90年代に持ち上がり、当初は2010年に開通予定でしたが、実際に工事が開始されたのは2009年、そしてようやく完成間近と発表されました。工事費用は20年前の見積もりでは約80億香港ドル、しかし実際には360億香港ドル(約5,200億円)が費やされています。