本日深夜、香港で「皆既月食」が起こる
更新日:2018年07月27日
本日深夜、香港の南の空で、深夜1時13分より「月食(半影食)」が始まり、深夜2時24分には「部分月食」、深夜3時30分には「皆既月食」が起こるようです。皆既月食は、「太陽・地球・月」が一直線に並んだときに起こり、月はつねに満月、雲がなければ赤黒い月を見ることができるでしょう。日本でも平成最後の皆既月食として話題となっています。
月食は、地球の影が月にかかることで月が欠けて見える現象のことです。月が地球の影に完全に隠れた場合は、月が真っ暗になるのでは?とも思われがちですが、太陽に照らされて光る地球周辺の大気が月に屈折しているため、月が赤黒い色に見えるようです。この色は「赤銅(しゃくどう)色」と呼ばれています。
満月のときも「太陽・地球・月」が並んでいると思われがちですが、月の軌道が少し傾いているため実際には一直線には並んでいません。皆既月食は、月食が起きている時間に月の見える地域であればどこでも観察することができ、今回は香港や日本など東南アジア地域、中東、ヨーロッパと南アメリカの一部で見ることができますが、北アメリカでは見ることができません。
なお、今回の皆既月食は、月が地球からかなり離れた地点を通過するため、皆既月食の時間も長く、これほど長時間の皆既月食は今世紀最初で最後とされています。さらに今夜は15年ぶりに火星が地球に大接近します。皆既月食・火星接近と異なる天体ショーが同時に見られる珍しい一日となりそうです。ぜひご覧になられてはいかがでしょうか。