香港ドル紙幣の新デザイン発表 2018年末より導入

更新日:2018年07月25日
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紙幣デザイン

2018年末より香港ドル紙幣が新デザインへと移行します。昨日、香港金融管理局と発券銀行3行(HSBC銀行、中国銀行、スタンダード・チャータード銀行)が共同発表をおこないました。香港ドル紙幣のデザイン変更は2010年以来であり、1,000香港ドルと500香港ドルは2018年末から導入が始まり、100香港ドルと50香港ドルと20香港ドルは2019年から導入が始まる予定となっています。

新香港ドル紙幣は以下のように額面ごとにデザインテーマとカラーが決められています。また、画像のように縦方向のデザインレイアウトであり、発行銀行により異なるデザインが準備されています。

■1,000香港ドル

カラーは黄色、国際金融都市としての香港がテーマ

■500香港ドル

カラーは茶色、ユネスコ認定世界ジオパーク(香港地質公園)がテーマ

■100香港ドル

カラーは赤色、香港の伝統芸能広東オペラがテーマ

■50香港ドル

カラーは緑色、香港に生息する蝶がテーマ

■20香港ドル

カラーは青色、飲茶文化がテーマ

また、全ての新紙幣には最新のセキュリティ(偽造防止)技術が用いられており、以下の6点が特徴とされています。

1.ダイナミック・シマリング・パターン : 紙幣を傾けるとテーマロゴの部分に施されたホログラムで輪が動く。
2.ウィンドウ・メタリック・スレッド : 紙幣を傾けると窓形のメタリック・スレッド部分に施されたホログラムで大きな輪と小さな輪が動く。
3.エンハンスド・ウォーターマーク : 紙幣を光にかざすとバウヒニアの花、葉、芽および額面の数字が浮かび上がる。
4.蛍光シースルー・デノミネーション : 単色の紙幣が紫外線にかざすと二種類の蛍光色に変わり光の効果で紙幣の両面の額面の数字がつながる。
5.コンシールド・デノミネーション : 光の下で紙幣を傾けると背景に隠された額面の数字が浮かび上がる。

6.エンボス・フィール : 浮き彫り加工が施されており触覚で認識できる。

その他、視覚障害者のための新技術として、スマートフォンのカメラアプリで紙幣を識別できる技術が導入、また、現行紙幣と同様に点字および手触りの違いも導入されています。

新デザインの紙幣が導入された後も、旧紙幣は引き続き使用できますが、旧紙幣は徐々に減らされていくと発表されています。

なお、10香港ドル紙幣においては銀行ではなく香港政府が発行しているため新デザインの導入は発表されていません。