香港のビーチ閉鎖が13ヵ所に拡大

更新日:2017年08月09日
LINEで送る
Pocket

遊泳禁止

先週末、中国の海上での船の衝突事故によって流れ出した大量のパーム油が原因で香港のビーチ10ヵ所が閉鎖されていましたが、8月8日(火)には3ヵ所が追加で閉鎖されました。香港政府は、ビーチの清掃完了には長ければ2週間を要するとの見解を示しています。

中国の海上での衝突事故により船から流れ出したパーム油は1,000トン以上で、約200トンが香港のビーチに流れ着いているとのことですが、清掃活動は順調に進んでおり、香港政府はすでに100トン程度を回収したそうです。また、ボランティア団体なども積極的にビーチへ訪れて清掃をしているようです。

一方、環境保護団体「生態教育・資源中心」は、今回の事故に関する政府の対応は遅かったと指摘しており、中国の海上で船の衝突事故があったのは8月3日(木)だが中国政府から香港政府への報告は8月5日(土)であった点や、正確な事故発生位置や責任の所在がいまだに発表されていない点が、環境保護の観点から適切でないと議論しているようです。

パーム油自体は人体に無害であるものの、海水浴でアレルギー反応を起こす人もいると医師は警告をおこなっています。また、藻の繁殖や赤潮の発生などに影響し生態系への影響が懸念されており、多くの魚の死骸も確認されているようです。

現在閉鎖となっているビーチは以下の13ヵ所であり、香港政府の娯楽・文化事務署は赤旗(遊泳禁止)を発令しています。

・香港島 : 浅水湾(レパルスベイ)、中湾(ミドルベイ)、南湾(サウスベイ)、舂坎角 (チュンハムコック)、亀背湾(タートルコーブ)、深水湾(ディープウォーターベイ)、聖士提反湾(セントステファンズ)

・ランタオ島 : 貝澳(プイオー)、塘福(トンフック)、上長沙(ションチョンシャ)、下長沙(ハーチョンシャ)

・ラマ島 : 洪聖爺湾洪聖爺湾(ホンシンイェビーチ)、蘆鬚城(ローソーシン)

今週末に海水浴などを予定されている方は、各ビーチの状況を確認した上で、お出かけすることをお勧めします。