5月1日より最低賃金が時給34.5香港ドルに引き上げ
更新日:2017年04月28日
5月1日より、香港の最低賃金がこれまでの時給32.5香港ドル(約464円)から34.5香港ドル(約493円)に変更されます。
香港では、2年ごとに最低賃金の見直しがあります。直近のデータでは最低賃金で働く労働者は約15万人で、約70%が小売・飲食・警備員や清掃員の仕事に従事していることがわかっています。有名企業ではマクドナルドが多くの店舗で給料を最低賃金からに設定していることが知られていますし、多くの労働者や企業が今回の変更に注目していました。
今回の変更については、労働者側団体は当初41香港ドル(約586円)への引き上げを希望し、雇用者側と話し合いを続けてきましたが、雇用者側の強い反対もあり実現には至りませんでした。雇用者側は、「賃金が上がると影響を受けるのは消費者で、例えばケータリングビジネスでは賃金上昇分がすぐにサービス価格値上げに反映されてしまう」といった主張もしていたようです。
日本では、現在の最低賃金は東京都932円、大阪府883円、一番低い宮崎県と沖縄県で714円。家賃が世界一高いとも言われる香港で最低賃金がいまだ400円台となっており、裕福な層との格差が縮まっていないのは気になるところです。