地下鉄MTRの壁の色に隠された秘密

更新日:2016年12月08日
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地下鉄の色

香港の地下鉄MTRの壁に注目すると、駅ごとに異なる色のタイル(ガラス繊維も有り)が敷き詰められていることに気付きます。実はそれぞれの壁の色には意味あるものが多く、昨日のSCMPニュースでも話題として取り上げられていたので当社からも紹介します。

中環(セントラル)や旺角(モンコック)などは重要な「ハブ駅、終着駅」として赤を基調とした色が使われています。尖沙咀(チムサーチョイ)は明るい黄色ですが「利用者の多い駅」は目立つ色が中心に使われるのだとか。黄埔(ウォンポー)は海の近くにあるので水色、何文田(ホーマンティン)は丘の上にあるので緑色と、環境により色が設定されることもあります。

また、駅名から色が設定されることも多く、黄大仙(ウォンタイシン)は黄色、太子(プリンスエドワード)はイギリス王室を連想させるロイヤルパープル、荔枝角(ライチーコック)はライチを連想させる濃いピンク、鑽石山(ダイヤモンドヒル)はダイヤモンドを表現した黒に細かい白のドット、彩虹(チョイホン)は虹からレインボーカラーが設定されています。機場快線(エアポートエクスプレス)の各駅も、空港カラーとして定められているグレーが使用されています。

なお、地下鉄の壁に特徴を持たせるようになったのは1970年代のこと、MTRの建築主事であったアンドリュー氏の「地下の暗い雰囲気をなくすため鮮やかな色で飾りたい、目印は屋外建物だけでなく駅構内にも欲しい、駅名の漢字が読めない人に目印を与えたい」などの想いが反映されました。

壁の色に意味を持っていない地下鉄駅もありますが、地下鉄MTRの楽しみ方の一つとして意識して利用してみるのも良いかもしれません。