香港トラム廃止案、反対者多数

更新日:2015年08月20日
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香港トラム

1904年の開通以来、香港名物としても親しまれてきたトラム(路面電車)の一部通行エリアを廃止するという案が香港都市計画局によって議論されていることが明らかになり、多くの人々を騒がせています。

提案者は元々香港政府のシニアタウンプランナーで、現在はコンサルタントとして活動する人物です。香港島西部の交通渋滞緩和を目的としており、線路や停車駅を撤去することで道路の使用範囲を増やしたいという考えに基づいているようです。

土地利用関係者や環境活動家からは、「110年間もの歴史があり、貴重な観光資源だ」、「環境にも優しく経済的だ」などのトラム運用を支持する反対意見が多数出ており、都市計画局に対し廃止案中止を求める運動がすでにおこなわれています。また、一般市民からの反対意見も多く、フェイスブックやインスタグラムにトラム写真をアップしながら支持者を募る運動も実施されています。

日常生活の交通手段として2階建てトラムが使用されている地域は香港以外にイギリスのブラックプール市、エジプトのアレキサンドリア市しかありません。昔ながらの歴史ある交通機関、そして外国人観光客の主要アトラクションとして活躍しているトラムが廃止されることは簡単には認められないのではないでしょうか。