中国版ペイオフは上限50万人民元、5月1日より施行
更新日:2015年04月01日
中国政府は、今後の金融機関の破綻に備えるために「預金保険条例」を交付し、5月1日より施行されます。(文匯網)
「預金保険条例」は、日本のペイオフ同様に金融機関破綻時に預金者を保護するための制度となります。同条例で補償される金融機関は、中国の銀行の中国国内支店のみが対象となります。海外にある支店や海外銀行の中国支店は、対象とはなりません。
補償額の上限は50万人民元(約970万円)となっており、保護対象の預金は人民元及び外貨となります。ただし金融危機等の状況により、この上限額は変更する可能性があるようです。
香港にも同様に「預金保険計画条例」があります。1991年の国際商業信用銀行(BCCI)の破綻、1997年のアジア通貨危機などの経験を経て、2006年より「預金保険計画条例」が施行されました。当初、補償上限額が10万香港ドルでしたが、2008年のリーマンショック以降、50万香港ドルまで引き上げられています。保護対象の預金は、普通預金、当座預金、5年未満の定期預金などとなっており、5年超の定期預金、仕組預金、債券、株式などは対象外となるため注意が必要です。