香港の会社設立証(CI:Certificate of Incorporation)を解説
香港の会社設立証明書(CI)とは
香港の会社設立証明書であるCI(Certificate of Incorporation)とは、香港法人が設立完了していることを証明する香港政府が発行する書類のことです。香港政府の会社登記所の受付窓口や郵送で会社設立申請書(Form NNC1)を提出した場合は約4営業日、オンラインサービス(e-Service Portal)を利用して会社設立申請書を提出した場合は約1時間で香港法人の設立が完了し会社設立証明書が発行されます。
会社登記局の受付窓口や郵送で香港法人の設立申請をおこなった場合は、カラー印刷された会社設立証明書を受け取ることができます。オンラインサービスを利用して香港法人の設立申請をおこなった場合はe-Service Portalから会社設立証明書ダウンロードすることができます。
銀行口座開設やビザ申請などで会社設立証明書を求められた際には、会社設立証明書のコピーを提出することが一般的です。なお、会社設立証明書(CI)の原本は、香港政府の会社登記所が保管するため原本の取得はできませんが、Certified true copy(原本と相違がないことを認証した書類)と記載された副本を取得することができます。Certified true copyと記載された書類には会社登記局の捺印が入っており、主に裁判所での手続きや香港外の法的手続きに使用されます。香港の会社設立証明書(CI)の取得と費用
会社設立証明書(CI)は、香港の会社登記所(Companies Registry)に香港法人の設立申請費用を支払い、香港法人の設立が完了した際に発行されます。設立申請費用は1,720香港ドル、オンライン申請の場合は1,545香港ドルの費用となります。申請費用は10年以上改定されていません。
会社設立証明書は再取得することも可能です。再取得の費用は度々変更されるため詳しい費用については当社までお問い合わせください。なお、会社設立証明書は設立時に発行されるため、商業登記証(BR/BRC)のように1年または3年に一度更新する必要はありません。香港の会社設立証明書(CI)に記載される内容
会社設立証明書(CI)には、会社番号(Unique Business Identifier)、会社名、発行日(会社設立日)が以下の通り記載されています。
- 会社番号
- Unique Business Identifier(UBI)と呼ばれる香港の会社番号
- 会社名
- 英語表記や中国語表記の会社名が記載
- 発行日
- 発行日が法人設立日となります
会社設立証明書(CI)が求められる場面
会社設立証明書(CI)を求められる場面はほとんどありませんが、香港での法人口座開設時には必要であり、ビザ申請時にも求められることがあるため大切に保管してください。
香港法人の会社番号を求められた場合は注意が必要です。2023年12月26日以前に発行された会社設立証明書(CI)に記載されている会社番号Company Registration Number(通称CRN)はすでに廃止となっているため使用できません。会社番号は、8桁の商業登記証番号Business Registration Number(通称BRN)が使用されることになり、名称もUBI(Unique Business Identifiers)に統一されています。2023年12月27日以降に設立された法人の会社設立証明書にはこの8桁のUBI番号が記載されています。
なお、会社設立証明書や商業登記証は、基本的に会社秘書役(カンパニーセクレタリー)が保管していますので、お手元に資料がない場合は会社秘書役に確認してみてください。会社設立証明書や商業登記証を紛失した場合には再発行することも可能です。
香港法人に関することならお気軽にお問い合わせください。当社では香港法人設立や会社秘書役業務など、香港法人の管理や運営に関してのフルサポートをおこなっています。