香港不動産に回復の兆し 住宅最大15%上昇予測
香港の不動産市場に回復への期待が広がっています。大手金融機関は、2026年の住宅価格がこれまでの想定よりも大きく上昇するとの見通しを示しました。店舗賃料は下げ止まり、オフィスの空室率も改善しています。数年続いた停滞局面から、市場は持ち直しの動きを見せ始めています。
■住宅価格が最大15%上昇すると予測
ゴールドマン・サックスは、2026年の住宅価格の上昇率予想を約5%から約12%へと修正しました。修正の理由として、「移民・ビザ政策による住宅需要の増加」「過去数年にわたる賃料の大幅上昇」「住宅ローン金利の低下による購入環境の改善」などを挙げています。
これを受け、JPモルガンも、2026年の香港の住宅価格の上昇率予想を、従来の5~7%から10~15%へと修正しました。
香港の住宅価格は2022年から2024年にかけて停滞局面が続いていましたが、最近では底を打ったとの見方が出始めており、回復への期待が高まっています。
■店舗賃料が概ね安定、最大5%上昇へ
総合不動産サービスグループのSavills(サヴィルズ)の調査コンサルティング担当ディレクター、ジャック・トン氏は、「香港の主要ストリート(一等地)の店舗賃料は底に近づいている。今年は概ね安定、もしくは最大5%の緩やかな上昇が見込まれる」と述べています。
同氏によると、香港の小売賃貸市場は大幅な調整を経験しており、主要地区の一等地店舗の賃料はピーク時から約76%下落、主要ショッピングモールの賃料もほぼ半減しました。
香港の主要ストリートの賃料は2019年のピーク以降下落傾向が続いていましたが、2025~2026年にかけて下落幅は縮小し、部分的な回復の兆しがあるとみられています。2025年第4四半期には、主要ストリートの店舗賃料が前四半期比1.1%上昇しました。
■中環グレードAオフィスの空室率は10.1%に改善
不動産サービス大手のJLLの最新データによると、香港の中環(セントラル)のグレードAオフィス(最高級クラスのオフィス)の空室率は、2026年1月に前月比0.8ポイント改善し10.1%となりました。これは2023年以来の最低水準です。
金融業界からの需要が堅調であり、空室率がピークとなっていた2024年9月の12.2%から着実に改善が続いています。
中環以外の地区でもグレードAオフィスの空室率は改善しており、湾仔、銅鑼湾、尖沙咀はいずれも前月比0.5ポイント改善しました。
