香港のバレンタイン、旧正月重なり花束注文減

更新日:2026年02月11日
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バレンタインデー

2月14日(土)はバレンタインデーです。香港では日本とは異なり、「男性が女性に花束を贈る」ことが一般的な習慣とされており、例年であればこの時期に花屋への注文が大きく伸びます。しかし今年は、旧正月の年末時期と重なっていることもあり、バレンタインデー関連の注文は前年の半分以下に落ち込んでいるようです。

香港では、バレンタインデーが平日の場合、男性が女性の勤務先オフィスに花束を届け、女性が職場でそれを受け取ることで同僚の目に触れ、交際や特別感を示す文化が根付いています。しかし、今年はバレンタインデーが土曜日に当たるため、こうした「職場に花束を届ける需要」が減少しています。その結果、バレンタイン向け花束の売上は、前年と比べて60%以上落ち込むとの見方もあります。加えて、連休を利用して海外旅行を計画するカップルが多いことも、需要減少の一因とみられています。

香港メディア「星島頭條」の記者が旺角の花市を取材したところ、多くの花屋では金柑や蘭など旧正月向けの花を中心に販売しており、バレンタイン用ブーケの予約注文を前面に打ち出す店舗はごくわずかでした。

一方、香港鮮花盆栽批發聯會(花の卸売業協会)の主席を務める賴榮春氏は、「牡丹(ボタン)、蝴蝶蘭(コチョウラン)、日本蕙蘭(けいらん)などは旧正月用として販売されているが、いずれも愛を象徴する花言葉を持ち、バレンタインデー用としても購入できる」と説明しています。さらに、「ピンクの蝴蝶蘭は乙女の笑顔を象徴しており、女性を笑顔にできる花だ。バレンタインデーと旧正月が重なることで、花市全体の売上は約10%増加するだろう」との見通しを示しました。

かつてはバレンタインデーに2,000香港ドル(約4万円)を超える高価なバラの花束を購入する男性もいましたが、今年は1,000香港ドルを超える花束は珍しく、平均購入価格は約600香港ドル(約1万2,000円)となっています。 一方、外食需要は比較的堅調です。餐飲聯業協會(飲食業協会)の会長である黃家和氏は、「西洋料理店の予約率は約70%と好調で、飲食業界全体の売上高は通常の土曜日と比べて約10%増加すると見込んでいる」と述べました。バレンタインデー向けのセットメニューの価格に大きな変動はなく、1人あたりの平均支出は約600香港ドル、高級レストランでは約1,000~2,000香港ドルになるといいます。

さらに黃氏は、「旧正月期間中の売上高は前年比で約5%増加すると予想しており、特に広東省から香港を訪れる旅行客の購買力は高く、これが飲食業界にとってプラスに働く」と話しています。