37年逃げた男、ついに捕まる 龍蝦灣殺人事件

更新日:2026年02月06日
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殺人事件

1989年に香港で発生した殺人事件の容疑者として指名手配されていた男、梅耀強(62歳)が、37年間に及ぶ逃亡生活の末、2026年2月2日、タイ・バンコクで逮捕され、香港へ引き渡されました。この事件は、西貢(サイクン)の龍蝦灣(Lung Ha Wan)という浜辺で起きたことから「龍蝦灣殺人事件」と呼ばれており、香港でも異例の長期逃亡事件として注目されています。

事件の首謀者とされる梅耀強は、1989年8月当時、強盗罪で服役し出所したばかりでした。彼は、同級生でレストランのウェイターをしていた26歳の男性、雷育才から強盗の冤罪を着せられ、服役させられたと主張していました。一方で、2人の間には盗品の分配をめぐる意見の相違があったとの見方もあります。

1989年8月31日、梅耀強は復讐のため、他の同級生ら3人と共に雷育才を西貢の龍蝦灣へ誘い出しました。そこでシャベルを使い約20分間にわたって殴打し、その後ロープで縛り、袋やテープで口元をふさいだうえで浜辺に埋め、窒息死させたとされています。同日、遊泳者が浜辺で遺体を発見しました。

この事件に関与したとされる容疑者4人のうち、2人は事件翌日までに香港内で逮捕されました。残る2人(梅耀強と楊國翔)は一緒に他人の身分証明書を使ってマカオへ逃亡し、車で広州に行き、広州からタイへ飛行機で移動したとみられています。

楊國翔はその後、タイからベトナムを経て中国本土に戻り、故郷である広州・番禺に潜伏していたところ、2000年に逮捕されました。楊國翔は「殺害の意図はなかった」と主張したものの、2001年に香港で殺人罪により有罪判決を受け、終身刑を言い渡されています。

梅耀強はタイにとどまり続け、香港当局からの依頼を受けて捜査を行っていたタイ警察により、バンコクのノーンチョーク区にある住宅で、不法滞在の容疑により逮捕されました。供述によると、「1994年にタイに到着し、現地で小さな工場を経営し、タイ人女性と結婚、3人の子どもを育てていた」と話していたとされていますが、近年はレストランを経営していたとみられています。香港の出国記録がなく、タイでは身分証明書も所持していませんでした。

その後、梅耀強は国外追放処分となり、香港へ到着後、香港警察によって殺人容疑で逮捕されました。香港警察は、起訴するのに十分な証拠があると判断しているものの、現在は司法省とさらなる検討および協議を行っているとしています。