香港、ペット同伴でMTR試行と飲食店解禁へ
香港で、犬と共に暮らしやすい街づくりに向けた動きが加速しています。香港MTRによる犬同伴乗車の試行や、政府による飲食店への犬入店制度の導入予定など、公共空間におけるペット受け入れの取り組みが相次いで発表されました。本記事では、こうした動きを中心に、拡大を続ける香港のペット市場についてまとめてお伝えします。
■2026年3月1日限定でペット同伴でMTRに乗車可能
香港MTRは、SPCA(香港愛護動物協会)が主催する「Dogathon 2026」と連携し、2026年3月1日限定で犬同伴乗車の試行を実施すると発表しました。対象となるのは、「SPCA Dogathon – 1-Day MTR Woof Pass」を取得した1,200名限定で、指定された最後尾車両において犬の乗車が認められます。
この取り組みは、昨年ライトレール(軽鉄・Light Rail)で導入された「Cat/Dog Carrying Scheme」に続くもので、公共交通機関におけるペット受け入れの動きが段階的に拡大していることを示しています。パスの取得には、SPCAでの事前登録と90香港ドルの寄付が必要です。
乗車にあたっては、オーナーが指定のリストバンドを着用し、犬は専用のバックパックなどに入れて移動するなど、細かなルールが定められています。街中で見かける車輪付きストローラー(ベビーカー型)で上半身を出した状態での持ち運びは認められておらず、現段階では大型犬の利用は難しいとみられます。
なお、ライトレール(軽鉄・Light Rail)では2025年9月から、週末・祝日に限り、1人につき犬または猫1匹をキャリーに入れて、下記のようなルールで乗車することが開始されています。
・必要条件:事前に「Cat/Dog Carrying Pass」(電子パス。月額99香港ドル)を購入
・キャリー規定:完全に閉じた袋やバックパックにいれること
・キャリーのサイズ:縦+横+高さの合計が170cm以内(各辺130cm以内)
・乗降する位置:ライトレールの最後尾ドアからのみ乗車。
・禁止事項:ペットカートや車輪付きキャリーの使用不可。
■飲食店への犬入店制度の導入を迅速化
香港政府の食物環境衛生署(FEHD)は、犬を飲食店に入れることを認める新たな制度を2026年中に開始予定であると発表しました。まずは今年の早い段階で、屋外席に限って犬同伴を可能とするための審査を迅速化する方針です。飲食店側にとっては、新たな顧客層を取り込むビジネスチャンスとして期待が高まっています。
旧正月を控え、犬猫用の頭飾りや首輪などのペット関連グッズの売り上げも伸びており、香港のペット市場は引き続き拡大傾向にあります。
近年では、ペットを連れてプライベートジェットで日本へ向かうケースや、ペット同伴の片道航空券が10万香港ドルを超えるといった話題もあり、ペットと共に移動・生活しやすい環境が整いつつあります。
その一方で、鳴き声への配慮、アレルギー対策、排泄物処理など、現場レベルでの課題も少なくありません。こうした課題への対応も含め、香港のペット市場は今後さらに大きな成長が見込まれています。
<参考情報>
SPCA(香港愛護動物協会)Dogathon 2026
ウェブサイト:https://www.spca.org.hk/
チャリティウォーク登録: https://dogathon.spca.org.hk/event_details#charity_wallk
MTR(港鉄)|軽鉄での犬・猫同伴乗車案内
ウェブサイト:
https://www.mtr.com.hk/en/customer/main/pet-carrying.html
※MTRおよび高速鉄道路線では原則ペットは禁止。盲導犬・警察犬は常時乗車可能です。
