香港の中流層境界は流動資産1.7億円、HSBC調査
HSBC銀行は、香港の富裕層の資産動向をまとめた「HSBC富裕層年次報告書(HSBC Affluent Survey)」を発表しました。報告書では、香港における富裕層と中流階級との境界は流動資産835万香港ドル(約1億7,000万円)を一つの目安として示しています。この水準は、2022年と比べて40%上昇しました。調査は、香港在住の25〜64歳の2,018人を対象に実施され、うち1,018人が流動資産100万香港ドル以上、301人が1,000万香港ドル以上を保有しています。
HSBCは、流動資産1,000万香港ドル(約2億円)を保有する層を「マルチミリオネア」と定義しています。同報告書によると、香港では人口の13人に1人がこの層に該当し、流動資産1,000万香港ドルに達する平均年齢は39歳とされています。また、100万香港ドルから1,000万香港ドルまで資産を増やすまでに、平均8年を要するとしています。
マルチミリオネアを対象とした調査では、約70%が自力で流動資産1,000万香港ドルを築いたと回答しました。主な手段は、投資(22%)、自営事業からの利益(20%)、利息収入や賃貸収入(12%)となっています。資産運用の内訳では、41%が株式やファンドなどのハイリターン商品に投資しており、34%が未公開株、プライベートクレジット、ヘッジファンド、仮想通貨などのオルタナティブ資産を保有しています。
退職後の生活については、回答者全体では月額平均48,580香港ドル(約97万円)の不労所得を目標としている一方、マルチミリオネアは月額16万香港ドル(約320万円)を想定しています。また、70%が働き方や居住地に縛られない柔軟な退職スタイルを望んでおり、29%は中国本土やアジア諸国など、香港以外の複数の地域を行き来する生活に関心を示しています。
さらに、マルチミリオネアの93%は、資産を次の世代にどのように引き継ぐかを事前に決めておく必要があると考えており、71%はすでにその準備を始めています。一方で、48%は子どもや孫が将来、資産を適切に管理できるかに不安を感じていると回答しました。子どもや孫がいる場合には、80%が孫への相続も視野に入れているとしています。
