英語能力指数ランキング2025が発表

更新日:2025年11月21日
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英語能力指数ランキング2025

国際教育機関EFエデュケーションファーストが英語を第2言語とする各国の成人の英語力レベルの世界ランキング「EF英語能力指数(EF EPI)」2025年版を発表し、香港は世界39位(538点)、日本は世界96位(446点)となりました。スコアは700点満点で、自主的に受験した者のオンライン試験結果に基づくランキングとなっています。今回はAIによるスピーキング・ライティング自動評価を初導入した点も注目されています。

世界トップ10に注目すると、1位はオランダ(スコア624点)、2位はクロアチア(617点)、3位はオーストリア(616点)、4位はドイツ(615点)、5位はノルウェー(613点)、6位はポルトガル(612点)、7位はデンマーク(611点)、8位はスウェーデン(609点)、9位はベルギー(608点)、10位はスロバキア(606点)となりました。

アジアトップ10に注目すると、1位はマレーシア(世界24位/581点)、2位はフィリピン(世界28位/569点)、3位は香港(世界39位/538点)、4位は韓国(世界48位/522位)、5位はネパール(世界58位/514点)、6位はバングラデシュ(世界62位/506点)、7位はベトナム(世界64位/500点)、8位はパキスタン(世界67位/493点)、9位はスリランカ(世界73位/486点)、10位はインド(世界74位/484点)となっています。

アジアのうち、マレーシア・フィリピンは「英語力が高い」、香港・韓国・ネパール・バングラデシュ・ベトナムは「英語力が中程度」、パキスタン・スリランカ・インド・ブータン・インドネシア・中国・ラオスは「英語力が低い」、モンゴル・日本・ミャンマー・タイ・カンボジアは「英語力がとても低い」と評価されています。なお、シンガポールは2025年より母国語が英語圏の国として再分類されたためランキングから除外されました。

日本は年々スコアが低下しており、2015年までは世界平均を上回っていましたが、2016年以降は常に世界平均を下回っています。香港は2022年までは上昇傾向で、2023年から低下傾向にありますが、世界平均は常に上回っています。日本・香港のどちらも、リーディング力は比較的高いが、スピーキング力が課題となっています。

今回、AIの導入により、発音・即応性・文章構成など、従来は測定が難しかった部分が可視化され、4技能間のバランスがより精緻に分析できるようになりました。EF EPI分析チーム責任者ケイト・ベルは日本について「日本では、読む・聞くと比べて、話す・書くのスコアが相対的に伸びにくい傾向があり、今回のAI評価によってその差がより明確になりました。英語力全体の停滞は世界共通の課題ですが、日本では4技能のバランス改善が鍵となります。」とコメントしています。