香港の詐欺対策スマホアプリ「Scameter+」がアップデート
香港警察がリリースした詐欺対策スマホアプリ「Scameter+(スキャメータープラス)」が、AI技術を組み込んでアップデートされました。このアプリは主に「不審な電話・ウェブサイト・口座番号等をチェックし、詐欺被害を未然に防止する」ことを目的としています。加えて、アプリユーザー自身から怪しい番号やウェブサイトの情報を共有できる機能も搭載されており、コミュニティ型の防犯ツールとしても機能しています。
Scameter+(スキャメータープラス)は香港内でApp StoreおよびGoogle Playで無料でダウンロードでき、英語と中国語に対応しています。基本的な機能は「検索エンジン(Search Engine)」「通話アラート(Call Alert)」「ウェブサイト検知(Website Detection)」「公共インテリジェンス(Public Intelligence)」の4つ。以下にそれぞれ使い方を解説します。
1.検索エンジン(Search Engine)
電話番号、メールアドレス、口座番号、ウェブURL、プラットフォーム名などを入力して、この対象が過去に報告された詐欺・危険要素があるかを即座に調べられます。自分で「怪しいな」と思った際に自分で調べるための機能です。結果は色分けで「赤=高リスク」「オレンジ=リスクあり」「黄=注意」「紫=報告なし(ただし安全とは限らない)」の4段階となります。
2.通話アラート(Call Alert)
通話アラートをONにしていると、着信があった際、その番号が詐欺番号データベース内の番号と一致した場合、リアルタイムで通知が出されます。詐欺番号の通知が出ても、電話に出るかどうかは自分で選べます。
3.ウェブサイト検知(Website Detection)
ウェブサイト検知をONにしていると、通常のウェブ閲覧時に、閲覧中のドメインと、アプリ側のデータベースにある詐欺ドメインのリストを照合し、怪しいサイトなら通知を出します。通知が出た際には速やかにそのサイトから退出するか、ブラウザを閉じる等の対応が推奨されます。
4.公共インテリジェンス(Public Intelligence)
利用者が「怪しい電話番号」「怪しいウェブサイト情報」などをアプリを通じて投稿でき、それが警察内部またはAIで分析・検証されてデータベースに反映される可能性があります。投稿時には、SMSによるワンタイムパスワード(OTP)による電話番号確認が求められ、利用者の電話番号は保存しないなどプライバシーへの配慮もあります。
今回のアップデートとしては、以下の4点があります。
1.詐欺番号データベースは、毎日アプリを開いた際にアップデートされる仕組みでしたが、アプリがバックグラウンドで実行されている時にも自動データベース更新が可能に。
2.怪しい電話番号などの報告・投稿時に、スクリーンショットの送信が可能に。
3.AIを活用したリアルタイムのリスク分析が可能に。
4.最も蔓延している詐欺の手口を示す毎日の詐欺傾向ランキングを掲載。
このアプリを使用する際は、検索したら安全と過度に信頼するのではなく、「報告されたことがない=安全とは限らない」という点も重要です。
Scameter+ ダウンロードリンク
App Store
https://apps.apple.com/hk/app/scameter/id1663109821?l=en-GB
Google Play
https://play.google.com/store/apps/details?id=scameter.hk.cyberdefender&hl=en
