香港で上海ガニのベストシーズン到来

更新日:2025年10月06日
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上海ガニシーズン

香港で上海ガニのベストシーズンが始まり価格は昨年より約10%安くなっていること、香港で日本人観光客が大幅に増加し8月に7万6,299人で前年同月比54.6%増加となったこと、香港の小中学生の1割が詐欺被害に遭っており平均被害額は約2万円となっていることをお伝えします。

■香港で上海ガニのベストシーズン到来
香港では上海ガニのベストシーズン(10月〜11月)が始まりました。今年は江蘇省産の約300キログラムがすでに直接輸送で到着しており、価格は昨年より約10%安くなっています。2016年に禁止されていた中国本土から香港への直接輸送が9年ぶりに再開されたことで、輸送コストが下がり価格にも反映されています。

九龍城の食品店の店主は、「上海ガニはこれまで、韓国やマレーシア経由で香港に届いていたため、到着まで最低でも4〜7日かかり、遅延や検査でさらに2日遅れることもありました。そのため鮮度が落ちていましたが、今年は2〜3時間で香港に直接届くため非常に新鮮で、小売価格も昨年より10%以上安くなっています」と話しています。

また、店主によると、良質な上海ガニを選ぶポイントは「目と足を軽く押して反応があるものが生きている証拠。また、蟹をひっくり返して腹部を押し、しっかりしていれば十分に肥えている」とのことです。 2016年、中国本土産の上海ガニからダイオキシンが検出されたと香港食物環境衛生署(FEHD)が発表したことを受け、中国政府は香港への上海ガニの供給許可の発行を停止していました。

■香港で日本人観光客急増、8月は55%増
香港で日本人観光客が大幅に増加しています。1月から8月までの累計は47万1,674人で、前年同期比35.4%の増加となりました。特に8月単月では7万6,299人となり、前年同月比で54.6%増加しています。

2025年1月~8月の香港への訪問者数は、中国本土からは2552万7444人、マカオからは80万3091人。中国本土とマカオ以外では、1位が台湾(103万2223人)、2位がフィリピン(86万7324人)、3位が米国(65万9003人)、4位が韓国(63万2770人)、5位が日本(47万1674人)となりました。全体の合計は3317万9451人で、前年同期比12.4%増加となっています。観光局長は「年間4900万人の目標を達成できる」と自信を示しています。

■香港の小中学生の1割が詐欺被害、平均2万円
香港公認会計士協会は、今年5月~6月に香港の小学4年生から中学3年生までの2,000人以上を対象にオンライン調査を実施し、香港の小中学生の金融管理能力を「B-」と評価しました。

調査によると、約10%の生徒が詐欺による金銭被害を受けており、平均被害額は約1,100香港ドル(約21,188円)、最大で10,000香港ドル(約192,617円)でした。主な詐欺の種類は、「リスクゼロで高収益をうたう投資や商品の転売」「ゲームポイントの売買」「オンラインショッピング」「アカウントの乗っ取り」です。

一方で、回答者の87%以上は貯金習慣があり、50%以上は収入と支出を記録しています。小学生の週平均お小遣いは93.8香港ドル(約1,807円)、中学生は320.9香港ドル(約6,181円)で、2年前と比べて大幅に増加し、インフレ率より上回っています。

しかし、約44%の生徒が他人から借金をしており、67%が友人やクラスメートにお金を貸しています。約30%は娯楽費用のために借金しており、一部の生徒では予算管理や自制心に課題が残ることが分かりました。