香港がフレーバータバコ禁止へ 罰金95万円&禁錮
更新日:2025年09月15日

香港政府の立法会は、メンソール以外のフレーバー付きタバコの販売を2027年第2四半期(4月~6月)から禁止する条例改正案を可決しました。フレーバー付きシーシャ(水たばこ)も対象に含まれ、違反者には最高で罰金50,000香港ドル(約95万円)と禁錮6ヶ月が科される予定です。メンソールについても、今後の段階で禁止される計画です。
また、この改正案には他にも喫煙規制の強化策が盛り込まれています。2026年1月からは、公共の場で列に並んでいる間の喫煙が禁止され、学校や病院の出入口から3メートル以内も禁煙区域となり、違反者には3,000香港ドルの罰金が科せられます。さらに、2026年4月30日からは公共の場での電子タバコの所持・使用も禁止されます。その他、タバコ製品の密輸に対する罰則強化や、輸入タバコへの関税印紙制度導入も含まれています。
本法案の採決は賛成74票、反対1票、棄権7票で可決されました。反対票を投じたPeter Shiu議員は「フレーバー付き製品を全面禁止にすると、喫煙者は違法タバコ市場に頼らざるを得なくなる」と指摘しました。また、Michael Tien議員は「方向性は正しいが、メンソール以外を禁止すれば利用者がメンソールに集中し、将来的に禁止するときの反発が大きくなる。また、タバコ会社は常に新しい商品を考案し、喫煙率は再び上昇しかねない」と懸念を示しました。
香港政府の公式統計によると、2023年時点の喫煙率は9.1%で、約58万人が日常的に喫煙しています。政府は2025年内にこの数字を7.8%まで引き下げることを目標としています。