香港は「鬼節」期間中!避けるべきタブー26選

香港の旧暦7月(2025年8月23日から9月21日まで)は、日本のお盆にあたる「鬼節(盂蘭節)」の期間です。この一か月はあの世の門が徐々に開き、鬼、つまり日本でいう幽霊にあたる存在が人間界にやって来ると考えられています。とりわけ旧暦7月15日、すなわち2025年9月6日(土)は門が完全に開く日とされ、多くの鬼が街にあふれると信じられています。そのため香港の街のあちこちでは鬼を鎮めるための果物や肉といった供え物が置かれ、あの世で使うとされる冥銭を燃やす光景が見られます。
鬼節は英語で「Hungry Ghost Festival(ハングリー・ゴースト・フェスティバル)」と呼ばれています。2025年9月12日(金)から14日(日)にかけては、銅鑼湾の運動場「摩頓臺臨時遊樂場(Moreton Terrace Temporary Playground)」で、この祭りをテーマにした盂蘭文化節が開催され、香港の伝統文化を体験することができます。今年は主催者が観光客や若い世代向けのアイデアを取り入れており、ガイドツアーやワークショップも開催予定です。
また、この時期には鬼を刺激しないために守るべきタブーが数多く語り継がれています。これらは単なる迷信というよりも、鬼節を過ごすうえでの礼儀であり、同時に家族や祖先への敬意を表すための大切な習慣でもあるとされています。以下では、各香港メディアが伝えている鬼節のタブーをまとめて26個お伝えします。
【香港での鬼節期間中のタブー26選】
◯ 移住・転居・建設関連
1.引越しは避ける:新居への大きな家具や電化製品の搬入を避け、移住は旧暦8月まで待つべき
2.新規の工事は避ける:新規の建設や改装工事は霊を邪魔するため避ける(既に始まっている工事は継続可能)
3.不動産購入は避ける:契約締結や手付金の支払いは鬼節後まで待つべき
◯ 家庭内での注意事項
4.過度の暗闇を避ける:家を暗くしすぎると霊が住んでいないと誤解し、注意を引く可能性がある
5.湿気を避ける:窓を閉め切って湿気がこもると、霊を引き寄せやすい環境になる
6.アーチ型のドア・窓を避ける:墓石に似た形状で負のエネルギーを引き寄せる
7.人形の数は制限:過度に多くの人形や像は霊の憑依を招く可能性がある
8.風鈴を吊るさない:特に銅製の風鈴は霊が集まる合図と誤解される
9.ランタンを吊るさない:特に白いランタンは霊への誘いと受け取られる
◯ 服装・身だしなみ
10.単色の服装を避ける:全身黒、全身白、全身赤の服装は霊を引き寄せる
11.露出度の高い服を避ける:オフショルダーや露出の多い服は霊の注意を引く
12.破れた服を着ない:ダメージジーンズなどは「貧乏な霊」と誤解される
13.ウェディングドレスを着ない:未婚で亡くなった霊の嫉妬を買う
◯ 外出・交通機関
14.終電・終バスを避ける:最終便の空席には見えない乗客がいると信じられている
15.壁際を歩かない:霊は影を好み壁沿いを歩くとされる
16.危険な水域を避ける:事故の多い海岸や川岸では水霊が身代わりを求めている
17.釣りはしない:命を取る行為として霊を引き寄せる可能性がある
◯ 食べ物・供物関連
18.供物に触れない・食べない:道端の供物を踏んだり触ったりせず、ましてや食べてはいけない
19.特定の果物を供えない:パイナップル(死が続くという意味)、房状の果物(集団死を連想)、グアバ・トマト(汚れているとされる)
◯ ビジネス・人生の重要な決定
20.新規事業の開始を避ける:鬼節中のビジネス開始は不吉とされる
21.手術や医療処置を避ける:重要な医療行為は可能な限り避け延期する
22.重要な契約の締結を避ける:人生に大きく関わる契約は延期する
◯ その他の注意事項
23.夜間の祝い事を避ける:お祝い事は昼間に行い、夜間は避ける
24.過度な植物の成長は制限:庭の木々が茂りすぎると霊の休息場所になる
25.お金を道で拾わない:道に落ちている財布や紙幣は霊への供物の可能性がある
26.「4」という数字を避ける:広東語で「死」と同音のため不吉