香港で閉店ラッシュ、イオン系列やダイソーも

香港で2025年に入ってから飲食店や小売店の閉店ラッシュが起きており、1月から6月末までに約300店舗が閉店または閉店予定を発表しています。中には数十年営業を続けてきた有名店や、日本のチェーン店も含まれています。
今月8月になってからは、日本のスーパーマーケット「イオン(AEON)」が運営する「リビングプラザ(Living PLAZA by AEON)」が3店舗閉店(海怡店、上環店、大興店)し、「ダイソー(DAISO)」が1店舗閉店(運頭塘店)したことが香港メディアで話題となっています。香港最大級スーパーチェーン「Wellcome(ウェルカム)」も黃大仙で40年間営業していた店舗を今月閉店し、英大手小売「マーク&スペンサー(Marks & Spencer)」は約10年続いた旺角の旗艦店を閉店しました。
香港メディアThe Standardはダイソーとリビングプラザの閉鎖について「こうした閉鎖は、特に中国本土の越境電子商取引プラットフォームからの競争の高まりに直面している香港の実店舗の課題を反映している」として取り上げています。
以下は、香港メディア「hket」が報じている今年1月~6月の約300店舗の閉店情報の一部であり、日本関連の店舗および日本人もよく知る店舗、香港で有名な歴史ある店舗も含まれています。
■ラーメン金田家
2014年に香港に進出した日本のラーメン店で、最盛期には7店舗を展開。2025年6月に最後の銅鑼湾店を閉店。
■海皇粥店
創業33年の有名なお粥専門店で旅行客にも人気だった。2024年から店舗を減らし2025年5月に最後の7店舗を閉店。
■City’super Amazing Food Hall
香港西武の館長だった日本人が立ち上げたシティスーパーに併設されていたフードコート。2025年6月に最後の銅鑼湾店を閉店。
■鮮選寿司
DON DON DONKI(ドンキ)傘下で5店舗を展開していた寿司店。2025年6月に最後の店舗を閉店。
■八月堂
2018年に香港に進出した台湾発の人気クロワッサン店で、最盛期には12店舗まで拡大。2025年2月に最後の店舗を閉店。
■The Spaghetti House
オーストラリア人とイギリス人が香港で創業し46年の歴史あるスパゲッティ屋。約15年営業した湾仔店を2025年2月に閉店。
■King Parrot Groupの11ブランド全て
1993年に設立され尖沙咀のナッツフォードテラスなどに20ブランド以上30店舗以上を展開していたが、2024年に代表的なドイツ料理レストラン「King Ludwig Beerhall」とスペイン料理レストラン「エル・シド」を閉店し、2025年6月に全ブランドを閉店。
■燉奶佬
44年の歴史ある茶餐廳で、かつては24店舗を展開。2025年5月に最後の美孚店を閉店。
■春夏秋冬
35年の歴史ある火鍋屋で、かつては3店舗を展開。2025年5月に最後の太子店を閉店。
■沙嗲軒
Sino Hotel(信和酒店)傘下の本格シンガポール料理。2025年3月に閉店。