香港政府の経常収支、黒字化の可能性

更新日:2025年08月04日
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ステーブルコイン

香港政府の経常収支は赤字が続いているが今年は黒字転換する可能性があること、2025年8月1日から香港で「ステーブルコイン条例」が施行されステーブルコイン発行業者のライセンス申請受付が開始したことをお伝えします。

■香港政府の経常収支、黒字化の可能性
香港の2025年第2四半期(4月~6月)の経済成長率は前年比プラス3.1%でした。財政長官の陳茂波(ポール・チャン)氏は「第3四半期(7月~9月)も経済成長が続く見込みだが、第2四半期ほどの伸びは期待できない。年間の成長率については2〜3%の成長となるだろう」と予想しています。

また、香港政府の経常収支については2022/23年度から赤字が続いていますが、ポール・チャン氏は「今年は株式取引の活況により印紙税収が増加しており、黒字転換する可能性がある。ただし、政府が北部都會区(新界北や元朗)の開発を進めているため、インフラ投資なども含めた財政収支は依然として赤字となる見通し」と述べています。

■ステーブルコイン条例が8月1日より施行
2025年8月1日から香港で「ステーブルコイン条例(穩定幣條例)」が施行されました。この条例では、ステーブルコイン(価格が安定するよう米ドルなどと連携するように設計された暗号資産)に関して、香港金融管理局(HKMA)がステーブルコイン発行業者を監督・ライセンス化することを定めています。

現在、6ヶ月の移行期間が設けられており、既に香港で運営しているステーブルコイン発行業者は2026年2月1日までにライセンスを取得する必要があります。香港金融管理局はライセンス申請受付を開始しており、2026年初頭に最初のライセンスを発行予定です。

ライセンス取得の要件としては、最低払込資本金は2,500万香港ドル(約4.7億円)で、香港での法人設立または香港域外の認可機関であること、香港に物理的なオフィスを持つこと、などがあります。申請に必要な書類など詳細は香港金融管理局のホームページで確認できます。

香港金融管理局ホームページ
https://www.hkma.gov.hk/eng/key-functions/international-financial-centre/stablecoin-issuers/