香港航空、熊本・鹿児島便の全便を運休

香港航空は香港~熊本便と香港~鹿児島便を全便運休すること、日本での地震懸念が高まる中で香港では夏の旅行先として韓国・ベトナム・中国本土西部の都市が人気の旅行先になっていること、イスラム教徒に配慮したムスリム・フレンドリーな旅行先ランキングで香港が3位に選ばれたことをお伝えします。
■香港航空、熊本・鹿児島便の全便を運休
香港航空は、2025年7月から10月25日までの間、香港〜熊本便を全便運休します。また、香港〜鹿児島便についても、7月と8月は全便運休し、9月以降の運航は未定としています。
こうした運休の背景について、関係機関の間で見解が分かれています。鹿児島県は、需要が低迷している要因について「7月に日本で大地震が起こるとの風評が香港で広がっているため」としています。一方、香港航空は「利用状況により判断したもので、うわさとは関係がない」と説明しています。
日本政府観光局は「地震の噂には科学的な根拠はない。旅行の判断には公的機関が発表する科学的な情報を参考にすることを勧める」として、冷静な対応を呼びかけています。
■日本の地震懸念、変わる香港人の旅行先
日本での地震への懸念が高まる中、香港では夏の旅行先として韓国・ベトナム・中国本土西部の都市が人気の旅行先になっていると香港メディアSCMPが伝えています。
香港の大手旅行会社EGLツアーズは「航空便の供給拡大により、昨年と比べて今年の夏休みの団体ツアーの料金は10%以上下落している。ベトナムへのツアーが人気で、前年より30~40%増加している。中国本土の新疆やシルクロードへのツアーも、半年間にわたり根強い人気が続いている。」と述べています。
■ムスリムフレンドリーな旅行先ランキング
ムスリム(イスラム教徒)に配慮したハラール旅行の評価・研究機関である「CrescentRating」は、「世界ムスリム旅行指数(GMTI)2025」を発表しました。非イスラム諸国におけるムスリム・フレンドリーな旅行先ランキングでは、1位がシンガポール、2位がイギリス、3位が香港、4位が台湾、5位がタイ、6位がアイルランドとオーストラリア、8位がフィリピン、9位がスペインとドイツとなっています。
また、香港では、尖沙咀にある「ザ・ミラ香港」と「カオルーン シャングリラ」の2つのホテルが、「ムスリム・フレンドリー・ホテル・オブ・ザ・イヤー」を受賞しました。観光スポット部門では、絶景を楽しめるケーブルカー「昂坪360(ゴンピン360)」が「ムスリム・フレンドリー・アトラクション・オブ・ザ・イヤー」に選ばれています。
世界ムスリム旅行指数(GMTI)2025
https://www.mastercard.com/news/ap/en/newsroom/press-releases/en/2025/mastercard-crescentrating-global-muslim-travel-index-reveals-trends-shaping-the-future-of-halal-travel