2025/26年度の香港財政予算案が発表

更新日:2025年02月27日
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財政予算案2025

昨日、香港政府は2025/26年度の財政予算案を発表しました。今回の予算案では、個人所得税や法人税の減免上限の引き下げ、不動産税の減免上限の縮小、空港での出国税の引き上げなどに注目が集まっています。

また、2024/25年度の財政収支は872億香港ドルの赤字となる見込みで、2025/26年度の赤字額は670億香港ドルと予測されています。しかし、2026/27年度には黒字へ回復する見通しが示されました。

今回の予算案に含まれる主要な施策のうち、香港で活動をする日本人にとって有益な情報を以下にまとめました。

■個人向け支援
– 給与税・個人所得税の減免(2024/25年度):100%減免(上限1,500香港ドル、前年の3,000香港ドルから引き下げ)
– 居住用不動産の固定資産税の減免(2025/26年度 第1四半期):上限500香港ドル(前年の1,000香港ドルから引き下げ)

■企業向け支援
– 法人税の減免(2024/25年度):100%減免(上限1,500香港ドル、前年の3,000香港ドルから引き下げ)
– 非居住用不動産の固定資産税の減免(2025/26年度 第1四半期):上限500香港ドル(前年の1,000香港ドルから引き下げ)

■空港・交通関連
– 空港での出国税引き上げ(2025/26年度 第3四半期から):120香港ドル→200香港ドル
– 公共交通費補助(2025年6月から):毎月500香港ドルを超える部分の3分の1を補助(上限400香港ドル)
– 高齢者・障害者向け公共交通費の割引制度:運賃が10香港ドルを超える場合、80%オフ。割引回数は月240回に制限
– 自家用車で陸路出境時の越境費導入を検討(例:自家用車1台につき200香港ドル)
– 交通関連の料金値上げを検討:交通違反の罰金、トンネル・幹線道路の通行料、電気自動車のライセンス料、駐車メーター料金

■観光関連
– 観光局に12.3億香港ドルを割り当て
– セントラル、尖沙咀、湾仔、北角のハーバーフロントに軽食ショップを設置
– ホンハム駅南側を新たなハーバーフロントのランドマークとして再開発

■教育・人材関連
– 大学への政府資金、今後3年間で28億香港ドルを削減(2%減)
– 幼稚園、小学校、中学・高校の全生徒に支給されていた2,500香港ドルの助成金を廃止
– ビザ申請・発行料の導入:ビザ申請料:600香港ドル(返金不可) ビザ発行料:600香港ドル(180日以内の滞在)/1,300香港ドル
(180日を超える滞在)

■その他の施策
– 10億香港ドルを投じ、香港AI研発院を設立
– 1.8億香港ドルを投じ、住宅にスマート生ごみ回収ゴミ箱設置、または集荷場を設置
– 非合法バスケ賭博対策として、ジョッキークラブでのバスケ試合賭博の合法化を検討

更なる詳細は香港政府のオフィシャルサイトよりご確認ください。

香港政府2025/26年度財政予算案
https://www.budget.gov.hk/2025/eng/index.html