香港の銀行の預金保護額が80万香港ドルに引上げ

更新日:2024年07月05日
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老朽化

香港の銀行が破綻した際の預金保護限度額が50万香港ドルから80万香港ドルに引き上げられること、尖沙咀のネイザンロードにある古い建物からコンクリート片が剥がれ落ち歩行者の頭に直撃する事故が発生したこと、香港政府からの借地権の更新について2024年7月5日から2030年12月31日に満期を迎えるものは手続きが不要で50年間延長されることをお伝えします。

■香港の銀行の預金保護額が80万香港ドルに引上げ
2024年10月1日より、香港の銀行が破綻した際に預金が保護される制度「Deposit Protection Scheme(DPS)」の預金保護限度額が50万香港ドル(約1030万円)から80万香港ドル(約1650万円)に引き上げられます。HSBC銀行、スタンダードチャータード銀行、中国銀行、恒生銀行、シティバンク、東亜銀行、DBS銀行などの約150行の個人口座(共同口座を含む)と法人口座が対象となり、別途申し込み等は不要です。

普通預金、当座預金、5年以内の定期預金などの通常預金が保護対象であり、5年を超える定期預金やオフショア預金は対象外です。1人の預金者が同じ銀行に複数口座を持つ場合は全ての預金の合計に対して最大80万香港ドルが保護されます。Deposit Protection Scheme(DPS)の詳細は香港預金保障委員会(Hong Kong Deposit Protection Board)のホームページからも確認できます。
https://www.dps.org.hk/index_EN.html

■尖沙咀の建物からコンクリートが落下し歩行者直撃
昨日18時頃、尖沙咀(チムサーチョイ)の彌敦道(ネイザンロード)にある築61年の古い建物「有利大廈」から、約61㎝の大きさのコンクリート片が剥がれ落ち、歩道を歩いていた40代男性の頭に直撃し大量に出血する事故がありました。男性には意識があり、すぐに治療のためクイーンエリザベス病院に搬送されました。

香港では老朽化したビルの壁やコンクリートが落下し、歩行者に直撃するという事故が時々発生しています。2019年1月には尖沙咀のホテル「美麗華酒店(ザ・ミラ香港)」から窓が落下し、彌敦道(ネイザンロード)をカップルで歩いていた中国人旅行客(30代女性)の頭を直撃し死亡するという悲しい事故もありました。
https://hongkong-bs.com/topics/2019012101/

■香港政府からの借地権の更新について
香港の土地は香港政府が所有しているため、マンションなどは政府から土地を期限付きで借りて建てられています。これまでは借地権が満期になると個別に更新手続きが必要でしたが、2024年7月5日から2030年12月31日に満期を迎える借地権については手続きが不要で50年間延長されると政府が発表しました。一般目的リース(一般住宅、商業、工業リース)に適用されます。