香港の財政1300億香港ドルの赤字を予想
本日は、会計事務所KPMGが香港政府は2023/24年度に1300億香港ドルの赤字となると予想していること、香港政府の議員は財政赤字の対策として駐車違反の罰金増額を提案していること、2023年11月~2024年1月の失業率は2.9%となり安定していること、2023年末の香港の人口は750万人超となったことをお伝えします。
■香港の財政1300億香港ドルの赤字を予想
4大会計事務所のKPMGは、香港政府は2023/24年度に1300億香港ドル(約2兆4933億円)の赤字となると予想しています。KPMGは財政赤字対策の一つとして、海外企業が香港に地域統括会社を設立するよう奨励し、それらの企業の利益に対する通常税率の50パーセントの割引を提供することを提案しています。
■財政赤字対策で駐車違反の罰金増額を検討
香港政府の立法会議員で会計士でもある黃俊碩は、財政赤字の対策として「駐車違反など政府罰金の増額を検討すべきだ。駐車違反の罰金は6年間据え置かれているので、15~20パーセント引き上げるべき。罰金が高くなれば法律に違反する人は減り、結果として罰金の徴収や裁判にかかる費用も節約できる可能性がある」と述べました。
また、財政司司長の陳茂波(ポール・チャン)は、2月28日に発表される財政予算案で水道料金や公立病院の救急室料金などの公共サービス料金の値上げの可能性を示唆しています。
■香港の失業率は2.9%で安定
香港政府の統計局が2023年11月~2024年1月の失業率を2.9%と発表しました。2023年8月〜10月、9月〜11月、10月〜12月は毎回2.9%で変化はなく安定しています。失業者数は102,600人で前回(2023年10月〜12月)の105,700人から3,100人減少しています。
■2023年末の香港の人口は750万人超
香港政府の統計局は、2023年末の香港の人口は7,503,100人と発表しました。前年より30,500人増加(0.4%増加)しており、新型コロナウイルス流行後は2年連続で人口増加が続いています。香港政府の報道官は「人口増加の理由は、様々な受け入れ制度(就労ビザなど)による中国本土や海外からの新規入境者と、新型コロナウイルス流行後に海外から戻ってきた香港居住者によるもの」と解説しています。
なお、12ヶ月間に香港内では54,400人が死亡し、33,200人の子供が生まれたことも発表されました。香港大学のポール・イップ教授は「死亡者数が出生数を上回ることが続くと予想される中、香港は人口減少を防ぐために移民に大きく依存する」と話しました。