駐在員の住みやすい都市ランキング2023年度版
人材コンサルティング会社「ECA International」は、東アジア人の駐在員を調査の対象とした「住みやすい都市ランキング2023年度版」を発表しました。1位は11年連続でシンガポール。2位は東京とウェリントンとアデレード(同点)、5位はブリスベンと大阪(同点)、7位はアイントホーフェンと横浜とシドニー(同点)、10位はベルンとなりました。香港は新型コロナウイルス対策制限の解除を受けて前年92位から今年は77位に回復しました。
この調査は世界500か所以上を対象として「気候やインフラ、住宅・公共サービス、医療サービスの受けやすさ、娯楽施設、個人にとっての安全性、政情、空気の質」などから駐在員の生活の質を評価しています。
住みやすい都市ランキングの2022年度版で、香港は新型コロナウイルス対策制限と政治情勢の影響で世界92位と大きくランキングを下げましたが、2023年度版で順位の回復をみせました。香港のランキングは、10年前の2013年は17位、2017年は29位、2018年は41位、2019年は93位、2020年は58位、2021年は77位、2022年は92位、2023年は77位と推移しています。
ECA Internationalのアジア地域のゼネラルマネージャーMark Harrison氏は香港について「2014年と2019年のデモから社会・政治的緊張と表現の自由に関する評価が悪化しているが、それでも香港には優れた施設、インフラ、レクリエーションの選択肢があり、犯罪率が低く、アジア地域の他の多くの場所と比較して魅力的な場所であり続けている。しかし、台風による混乱のリスク、比較的高レベルの汚染、適切な宿泊施設の確保の難しさは、シンガポールなどと比較して香港にとって不利な要因である」と解説しています。
なお、香港政府の観光局は2023年の香港の訪問者数は約3,400万人で、滞在平均時間はパンデミック前の2018年の3.1泊から3.5泊まで増加したと発表しました。なお、2018年の訪問者数は6,500万人でした。