7月の香港への訪問者数が31％増加

本日は、2023年7月の香港訪問者数が前月比31％増の約360万人となったこと、中国本土からの観光客の消費動向は変化しショッピングの割合は低下していること、財政司司長が夜間経済の活性化を発表したこと、香港で高齢者の割合が26.9％に達しており政府は中国本土での香港人高齢者介護を推進していることをお伝えします。

■7月の香港への訪問者数が31％増加 香港政府の観光局が2023年7月の香港訪問者数を前月比31％増の約360万人（約300万人は中国本土からの訪問者）と発表しました。香港から中国本土への訪問者数は468万人となっています。

香港政府観光局の総幹事の程鼎一は「香港への訪問者数の回復は東南アジアで最も早く、先月はフィリピンとタイからの訪問者数がパンデミック前の90％以上の水準に回復し、次いで中国本土からの訪問者数は約70％回復した。訪問者の間で旅行場所と消費行動の変化があり、若い観光客はグリーンツーリズム（緑豊かな農村地域において自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動）や、芸術や文化に特に興味を持っている」と話しました。

■中国人旅行客の消費動向に変化
香港政府観光局の調査によると、中国本土からの観光客の消費動向は変化しており、香港を訪れる主な目的としてショッピングの割合は新型コロナウイルス感染症流行前に比べて低下し、特に若い観光客は香港を訪れて文化芸術活動、展示会、大規模コンサートなどに参加しているとのことです。

■財政司司長が夜間経済の活性化を発表
香港政府の陳茂波（ポール・チャン）財政司長がブログで「香港は観光客にとっての魅力を高め、経済回復の勢いを強めるために夜間経済を活性化する必要がある。短期的には政府は民間部門と協力して夜間経済を復活させ、全ての業界での回復を強化する必要がある。中長期的には、イノベーションとテクノロジーを経済成長推進の原動力の一つとしていくことが必要だ。中国本土からの旅行者の観光の傾向が香港でのショッピングから文化芸術活動や体験を求めることに変化しているため、観光客が価値を感じるものを提供し、改善することに重点を置くことが重要である。個人消費と観光客が依然として今年後半の経済成長の主な原動力となるだろう」と述べました。

■香港政府が高齢者へ中国移住を推進
香港政府の労工及福利局副局長の何啟明は、香港の60歳以上の高齢者人口の割合が26.9％に達するのに対して、深圳など中国本土の近隣都市ではわずか5％にとどまると指摘しています。香港政府は近年、香港の事業者に大湾区（グレーターベイエリア）での高齢者向け住宅型ケアホームの申請を認める計画を立てるなど、中国本土での香港人高齢者介護を推進しています。