2022年の香港の犯罪件数と日本との比較
更新日:2023年02月15日
香港警察が2022年の犯罪件数を70,048件と発表し、前年比8.7%増となったことを伝えました。うち27,923件が詐欺関連の犯罪であり前年比45.1%増と急増したことが注目されています。一方、強盗は77件で37.4%減、傷害は3614件で12.4%減、放火は255件で19.0%減となり重大犯罪は減少傾向にあります。
詐欺関連に注目すると被害総額は48億香港ドルで約70%がオンラインによる詐欺でした。投資詐欺は18億香港ドル、電話詐欺は10億香港ドルの被害となっています。
2022年8月に大きなニュースになった求人詐欺は4倍以上に増加し、被害額は4億8,000万香港ドル。2022年8月の求人詐欺の内容は「高収入で求人募集をし、東南アジアの国へ誘導・監禁して違法行為に加担させる等」というとても悪質なものでした。
国家安全法違反の疑いでは合計236人が逮捕されており、そのうち140人が起訴されたとのことです。
2022年の日本と香港を人口当たりの犯罪率で比較してみると、日本の犯罪率は全体で0.48%(香港は0.96%)となります。日本にも香港にも存在している犯罪種別で比較すると、粗暴犯は0.04%(香港0.12%)、窃盗は0.33%(香港0.25%)、詐欺は0.03%(香港0.38%)、器物損壊は0.04%(香港0.07%)、侵入は0.03%(香港0.01%)となりました。香港で生活していると日本よりも犯罪が少ないのではと感じることも多いのですが、犯罪の発生率をデータでみてみると日本の方が犯罪の発生率は少ないようです。
当記事は香港警察の統計と日本政府の統計データをもとに作成しています。