香港の中小企業を対象としたインタビュー結果
香港の生産力局(HKPC)とスタンダードチャータード銀行が、香港の中小企業921社を対象として、今後のビジネス環境の見通しや地域経済の変化についてのインタビューをおこない「香港のビジネス環境は大幅に改善しているが、新型コロナ対策による渡航制限の影響を受ける中小企業は77%ある」という結果を発表しました。
この調査は四半期毎に発表されている「スタンダードチャータード香港SMEリーディング・ビジネス・インデックス」というもので、ビジネス環境の見通しや地域経済変化を5つの指標「投資センチメント、求人センチメント、景気、利益率、世界経済」をポイントで測ります。また、50ポイントがニュートラルを示す値となります。
今回は第3四半期の結果が発表され、コロナ第5波の影響を大きく受けた第2四半期から大幅な改善が見られました。投資センチメントと求人センチメントはニュートラルを示す50ポイントを超え、景気は19.1ポイント上昇し46.0ポイント、利益率は18.3ポイント上昇し43.6ポイント、世界経済は13.7ポイント上昇し37.5ポイントとなりました。
業界別のポイントでみると第2四半期に最も苦しんだ「小売業」は17.4ポイント上昇し48.6ポイント。「製造業」は13.2ポイント上昇の46.8ポイント、「輸出入貿易と卸売」は7.8ポイント上昇の43.7ポイントという結果になりました。
また、今回の調査では香港の中小企業へ渡航制限の影響に対するインタビューもおこなっており、77%の中小企業が中国本土および国際的なビジネス活動で渡航制限の影響を受けたと回答。特に輸出入貿易および卸売業、建設業、小売業が大きな影響を受けたようです。販売への影響は63%、事業開発と管理への影響は48%、購入への影響は45%とのデータもありました。2022年に渡航制限が緩和されなかった場合、30%の中小企業がeコマースの強化やデジタル技術の活用を増やしていくとも回答しています。
< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規陽性者数は、昨日4,276人(入境時・隔離中の発見301人、香港市中感染3,975人)、感染者合計は351,931人(陽性者合計1,330,399人)、死者合計は9,478人、入院者数は1,425人となっています。
ワクチン接種者合計は1回目接種が6,764,406人(92.9%)(シノバック2,983,548人、ビオンテック3,780,858人)、うち2回目接種が6,507,887人(89.4%)(シノバック2,838,397人、ビオンテック3,669,490人)、3回目接種が4,546,952人(66.7%)(シノバック1,609,231人、ビオンテック2,937,721人)、4回目接種が196,697人(シノバック88,447人、ビオンテック108,250人)となっています。