旅客機への着陸禁止措置の停止、PCR検査のルール変更
香港政府は航空会社に対する「同じフライトで5人以上の陽性者が出た場合、その航空会社のその路線を5日間着陸禁止する」という措置を停止しました。また、香港到着者は7日間のホテル隔離の3日目にPCR検査を受けることが義務化されたため「香港出発前、香港到着時、3日目、5日目、9日目、12日目」の計6回のPCR検査が必要となります。
香港政府は「着陸禁止措置の費用対効果は高くはなく、コロナ感染者の大部分の検出は空港と隔離ホテルで可能だ。」と説明し、キャセイパシフィック航空は香港政府の説明に対して「政府の決定を歓迎する。香港に戻る乗客の不便を最小限に抑えられる。」と反応しました。
香港政府が着陸禁止措置の停止を発表してからキャセイパシフィック航空の株価は6%上昇。2022年の最安値から約60%上昇しています。キャセイパシフィック航空は2023年末までにグループ全体で8,000人(フライトアテンダント2,000人、パイロット700人、その他空港スタッフやカスタマーサービス等)を雇用する計画も発表しています。
なお、旅行サイト「Expedia(エクスペディア)」は香港での海外旅行の意識調査をおこない、約80%が6月~9月に海外旅行を計画、51%が航空券や宿泊先を予約済み、人気の都市は1位:東京、2位:台北、3位:パリ、4位:大阪、5位:北海道と発表しています。しかし、香港に戻る際の隔離ホテルが8月下旬まで埋まっており、隔離ホテルが不足しているという問題があります。香港メディアThe Standardでは最安値のホテルでも7日間で11,000香港ドルだと伝えています。
< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規陽性者数は、昨日3,028人(入境時・隔離中の発見172人、香港市中感染2,856人)、感染者合計は340,451人(陽性者合計1,262,122人)、死者合計は9,407人、入院者数は861人となっています。
ワクチン接種者合計は1回目接種が6,748,812人(92.7%)(シノバック2,972,495人、ビオンテック3,776,317人)、うち2回目接種が6,467,845人(88.9%)(シノバック2,808,676人、ビオンテック3,659,169人)、3回目接種が4,404,480人(64.8%)(シノバック1,521,437人、ビオンテック2,883,043人)、4回目接種が162,233人(シノバック73,485人、ビオンテック88,748人)となっています。
衛生防護中心の伝染病処の張竹君主任は「このペースでは2週間後には新規陽性者数が1日6,000人となる可能性があり医療システムが圧迫される」とコメントしています。