飲食店やモールへの制限をさらに強化か?
本日は、香港政府がコロナ対策の制限強化を検討しており飲食店やモールへの制限をさらに強化することが提案されたこと、親の24%が子供にワクチン接種を容認していること、李嘉誠基金が病院に3千万香港ドル寄付すること、行政長官選挙が5月に延期となったことをお伝えします。なお、本日は最高気温9度、最低気温7度で寒冷天気警告が発令中ですので暖かくしてお過ごしください。
■飲食店やモールへの制限をさらに強化か?
食物及衛生局のソフィア・チャン局長がラジオ番組で「今はコロナ対策の制限を緩めることはできない。政府は制限をさらに厳しくする方向で検討している」と発言しました。衛生防護中心総監の徐樂堅も同様に「店内飲食の時間制限など、人の流れを減らすための制限強化を追加する可能性がある」と発言。また、政府アドバイザーの香港中文大学の許樹昌(デビッド・ホイ)教授も「ショッピングモールの営業時間短縮」を提案しています。
■親の24%が子供のワクチン接種を容認
香港病院薬剤師協会が香港民意研究所を通じて、子供の新型コロナ対策に関する意見調査をおこなった結果、24%の親が子供へのワクチン接種を容認していると回答があったようです。親が子供のワクチン接種をためらう主な理由は「副反応および合併症が心配」となりました。また、ワクチン種類は3分の2がビオンテック、シノバックは3分の1以下となりました。
なお、12~15歳の子供がいる親に聞いたところワクチン接種後に発熱、めまい、皮膚発疹などの副反応があったのは10%未満、心筋炎はなかったとのこと。米国疾病予防管理センター(CDC)には、ワクチン未接種の子供はmRNAワクチン(ビオンテックなど)を3回接種した子供に比べて入院の確率が10倍高いとのデータがあるようです。
香港病院薬剤師協会は政府にワクチン接種に関する科学的情報を親に提供し、子供のワクチン接種に対応する接種センターを増やすことを呼び掛けています。
■李嘉誠基金、病院に3千万香港ドル寄付
世界の大富豪として知られる李嘉誠(リカシン)の基金がフェイスブックページで「政府系病院の負担軽減を目的に、政府系病院から非コロナ患者を受け入れる私立病院に対して、まずは3千万香港ドル(約4億4千万円)を寄付する」と発表しました。現時点で参加表明している病院は、養和医院(HKSH)、港怡医院(Gleneagles)、中文大学医院(CUHK)などです。詳細は、各病院が政府と調整した後に発表されるとのこと。
■行政長官選挙が5月に延期
3月27日に予定されていた行政長官(香港政府のトップ)を決める選挙ですが、新型コロナウイルスの感染拡大を理由として5月8日に延期されました。行政長官選挙は5年に1度、任期は6月30日となるのが基本です。今回は緊急状況規則条例(緊急法、香港法律第241章)が適用され選挙の延期が承認されました。
< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規陽性者数は、金曜3,629人(入境時・隔離中の発見2人、香港市中感染3,627人)、土曜6,063人(入境時・隔離中の発見4人、香港市中感染6,059人)、日曜6,067人(入境時・隔離中の発見12人、香港市中感染6,055人)、感染者合計は22,468人(陽性者合計52,830人)、死者合計は288人、入院者数は3,601人。別途10,000人以上が初期検査で陽性となっています。
ワクチン接種者合計は1回目接種が5,880,192人(85.9%)(シノバック2,421,525人、ビオンテック3,458,667人)、うち2回目接種が5,108,053人(75.8%)(シノバック1,956,622人、ビオンテック3,151,431人)、3回目接種が1,456,941人(シノバック553,756人、ビオンテック903,185人)となっています。