アプリ使用の強制により深刻な問題が多発
香港政府の関連施設への入場に「LeaveHomeSafe(安心出行)アプリ」の使用が必須となったことで、魚や野菜などを販売している街市(ウェットマーケット)への訪問者が減少して売上が下がったり、LeaveHomeSafeの偽アプリで不正入場をおこない逮捕されるなどの問題がおこっています。
香港メディアThe Standardでは「アプリ入店の強制により街市への訪問者が激減し、売上に大きく影響している。クントン街市の海鮮販売店は朝の売上が50%程減少し、野菜や果物の販売店では売上がほぼゼロとなった店舗もある。このままでは街市のすべての店舗が潰れてしまう」と伝えています。
湾仔(ワンチャイ)のイミグレーションタワーでは、LeaveHomeSafeに類似する偽アプリ「BackHomeSafe」を使用して政府施設に入場したとして5人が逮捕、うち3人は公務員(入境事務職員と審計署職員)だったとのこと。香港の政務司司長の李家超は「公務員が偽アプリを使って政府を欺くことは容認できない」と話しました。
香港大学の微生物学者である何柏良は「中国本土との隔離なしの往来を再開するためには、ショッピングモールやスーパーマーケットへの入場の際にもアプリ使用が必要だ」、立法会議員の田北辰は「今月中にもタイプBのレストランにアプリ使用を求めるだろう」と話しました。タイプBのレストランとは、現在はアプリ使用をせずに入店用紙に記入することで午後10時までの入店が許可されているレストランのことです。
< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規感染者数は、昨日1人(域内感染者0人)、感染者合計は12,347人、死者合計は213人となっています。ワクチン接種者合計は1回目接種が4,621,606人(対象者約680万人中68.0%)(シノバック1,681,831人、ビオンテック2,939,775人)、うち2回目接種が4,429,863人(シノバック1,623,151人、ビオンテック2,806,712人)となっています。