新デザイン1,000香港ドル紙幣が流通開始

更新日:2018年12月13日
LINEで送る
Pocket

香港新札

昨日より香港で新デザインの1,000香港ドル紙幣9,000万枚の流通が開始し、発券銀行3行(HSBC銀行、中国銀行、スタンダード・チャータード銀行)の各支店で新紙幣を入手する人々の姿が見られました。一方、香港の小売店では新紙幣の使用を拒否しているところもあり混乱が生じているとの報道もあります。

香港メディアSCMPは昨日HSBC銀行などで新紙幣を入手した人々にインタビューをおこなっており、「旧正月にお年玉として孫に渡す(66歳男性)」、「新デザイン紙幣の価値上昇を予想し投資目的で入手した(40代男性)」など朝のオープン前から並んで新紙幣を入手する人々の声を伝えた一方、「1,000香港ドル紙幣には興味を示さない人も多い。理由としては小売店では使用できない可能性があるため。」と伝えました。

小売店で新1,000香港ドル紙幣が利用できるかについて、香港メディア「晴報」の記者が北角(ノースポイント)の6店舗で実験したところ、3店舗(茶餐廳、パン屋、薬局)はすぐに受入れ、2店舗(家電用品店、新聞店)は受入れ拒否、1店舗(果物屋)は銀行で新紙幣について確認した後で受入れたとのこと。1,000香港ドル(約14,500円)は高額紙幣であるため偽札に注意している店舗が多いようです。

今回流通が発表されたのは1,000香港ドル紙幣のみですが、500香港ドル紙幣は2019年1月23日より流通、100香港ドル、50香港ドル、20香港ドル紙幣は2019年半ばから2020年初めにかけて流通する予定となっています。また、10香港ドル紙幣においては銀行ではなく香港政府が発行しているため新デザインの導入は発表されていません。

なお、新香港ドル紙幣は最新のセキュリティ(偽造防止)技術が用いられており、額面ごとにデザインテーマとカラーが決められており、1,000香港ドルに関しては「カラーは黄色、国際金融都市としての香港がテーマ」となっています。詳細については香港BSの過去記事(https://hongkong-bs.com/topics/20180725/)でご紹介しておりますのでご参考ください。