香港一の大富豪、李嘉誠が現役引退を表明
3月16日(金)、今年90歳を迎える香港一の大富豪「李嘉誠(レイ・カーセン/リ・カシン)」が年次総会で会長引退を表明し、経営の一線から退くことを伝えました。長江實業集團有限公司(CK Asset Holdings Limited/上場番号1113)と68年間トップであった長江和記(CK Hutchison Holdings/上場番号0001)は、53歳の長男の李澤鉅(Victor Li/ビクター・リー)が引き継ぐことになります。
中国ウィキペディアによると、李嘉誠は広東省潮州(潮安区)の出身、日中戦争のさなかに1940年(当時12歳)に家族で香港にやってきました。1941年秋に父親が亡くなり、学校をやめて叔父の時計修理会社に入社、その後はレストランや時計販売業を経験し、1945年(当時17歳)におもちゃ販売員として活躍し、2年でマネージャーに昇格。そして1950年(当時22歳)、親戚からお金を借りてプラスチック造花を製造する長江プラスチック工場を立ち上げ、「ホンコンフラワー」として世界的にヒットする。1958年には不動産業に参入して1971年に長江實業(集団)有限公司(長江和記の前身)を設立、1972年には上場を果たします。
長江和記のウェブサイトによると、長江和記は世界50か国、従業員29万人の企業。香港では生活・交通インフラの工事、エネルギー関連や小売り産業など、香港人の生活基盤を支える会社となっています。
なお、香港メディアTOPickは、李嘉誠の6つの習慣を紹介していましたので、ご案内します。
1.手ごろ価格の腕時計愛用の腕時計はCitizen(シチズン)、「運動に便利、軽く使いやすい、故障の心配不要、少なくとも10年は使える」とインタビューで回答。
2.時計の針を30分進めている時間を大切にする李嘉誠は、時計の針を30分進めている。移動中に渋滞となっても、30分もあれば交通機関で目的時間に到着できる。
3.整理整頓されているデスクデスク上には電話、時計、メモとペンくらいで、ファイルや写真などは無い。机に紙を置かず、今日のことは今日終わらせている。
4.週末はオフィスに行かない「週末は日常業務をしない。会社や業務のことをオフィス以外で考えるのは重要だ。」とメディアに答えています。
5.学ぶことをやめない。学校は中退したが中古教科書で勉強はしていた。最近のインタビューでは「BBCテレビで字幕を大きな声で読み、英語を勉強してるよ」と答えています。
6.ゴルフ好き李嘉誠は無類のゴルフ好きとして知られており、インタビューでは毎日1時間30分ゴルフをした後に出勤していると答えています。