日本航空が3億以上の詐欺被害 香港の銀行に送金
更新日:2017年12月21日
日本航空(JAL)が、取引先の担当者になりすました詐欺メールの被害に遭い、総額約3億8000万円を香港の銀行口座に振り込んでいたことが分かりました。現在、日本の警視庁、香港警察、アメリカのFBIに被害届を提出し捜査がおこなわれています。
日本航空は2017年に2回の詐欺被害にあっており、1度目はJAL貨物事業所(米国)に届いた業務委託料のなりすまし請求メールに対して、8月24日と9月7日に約2400万円を香港の銀行口座に送金。香港警察は捜査をおこなっていますが資金の行方は確認できていません。
2度目の被害は9月25日、アメリカの金融会社から日本航空宛てに届いたボーイング777型航空機のリース料(1機3ヶ月分)のなりすまし請求メールに対して、日本航空の社員複数名で内容確認をしたのちに約3億6000万円を、期日と記載されていた9月29日に香港の銀行口座に送金。
リース料のなりすましメールには、アメリカの銀行口座から香港の銀行口座に支払先を変更して欲しい旨が記載されていたようですが、実際の取引先の担当者名とメールアドレスが一致していたため気付かなかったようです。そして、10月に実際の取引先から催促メールを受け取ったため被害に気付きました。なお、送金した資金は何者かによって既に引き出されていたとのこと。
日本航空の担当者は、「リース料の支払い遅延により飛行機の運航に影響があることを心配し、詳細確認の前に支払いを優先してしまった。」と話しています。日本航空は担当者の処分を検討しているとのこと。