スマイル&挨拶ランクで香港が世界最下位を脱出
アジア・ヨーロッパ・南北アメリカの国と地域で、複数の業界の3万件の店舗などを対象にミステリーショッパー協会(MSPA)が実施したスマイルと挨拶に関する覆面調査の結果が発表され、今年はマカオが世界最下位、香港がワースト2位となったことがわかりました。香港は昨年度の同じ調査で世界最下位となっていたため、最下位脱出が話題となっているようです。
スマイル部門は41ヶ国が対象で、アイルランドが3年連続の1位で96点。続いて、2位リトアニア(95点)、3位プエルトリコ(94点)。34位 日本(74点)、40位 香港(57点)、41位 マカオ(54点)となり、香港は去年の48点から9点アップしました。
挨拶部門は67ヶ国が対象で、南米の8カ国(コロンビア・エクアドル・エルサルバトル・グアテマラ・ホンジュラス・メキシコ・パナマ・ベネズエラ)が100点満点を獲得し同率1位、ヨーロッパではギリシャとアイルランドが97点で、アジアのトップは中国で92点でした。香港は52位で62点で、インドと同列で下から4番目、マカオは67位で54点でした。
また、世界平均はスマイル部門79点、挨拶部門81点であり、さらに地域別に見てみると、スマイル部門の北アメリカ平均は90点、アジア平均は65点。調査を実施したMSPAは、アジアでは欧米に比べるとそれほど笑顔を重視しないという文化的背景があり、それがこの結果に反映されていると見ています。
香港は最下位を抜け出したものの、アジアの平均と比べても低い評価のままであることが指摘されています。小売業界では観光客の減少で売上が低迷し販売員のモチベーションが上がらない、タクシーやミニバス等の運輸業では運転手の接客が会社にモニターされないため接客態度が改善されない、などの理由も考えられていると、各香港メディアは伝えています。
香港だけでなく世界的に見ても、経済に対する不安が高まった国では点数の大幅減が見られており、スペインやイギリスではスマイル部門で昨年と比べて約20点減と、景気の動向が大きく関わっていることがわかります。香港では、より多くの観光客が香港を訪れることで景気が上向きになり、スマイル&挨拶ランクでのさらなる評価アップが期待できるのかもしれません。