フィットネスジムでの強制契約被害
更新日:2015年08月13日
今年3月、香港のフィットネスジム「フィジカルフィットネス(Physical Fitness and Beauty)」で、38,000香港ドル(約61万円)の10年間メンバーシップを強制的に延長させられた被害が発生し、調査により社長夫婦を含む4人の役員が逮捕されました。
被害者は以前よりフィジカルフィットネス旺角店の10年契約者でしたが、トレーニング最中に「追加10年延長により、割引やサービスが受けられる可能性があるので香港IDとクレジットカードを見せてください。」と担当に言われ手渡したところ、許可なくカード決済が進んでおり、更にセールス担当から「カード決済は完了済みなので返金は不可能。サインするしか選択肢はない。」と威圧的な口調でサインを強制されたため、パニックに陥りサインをしてしまったそうです。
その後、被害者は香港政府機関の香港海關(Customs and Excise Department)に相談し、不公正取引調査委員会の調査により逮捕に結びつきました。香港の商品説明条例では、強制、威圧、権力などを利用し顧客の購入意志の自由を侵害したと認められた場合は、HK$500,000(約800万円)の罰金か、5年以下の懲役が科されます。
フィジカルフィットネスだけでなく消費者委員会や不公正取引調査委員会には、多くのフィットネスセンターへの苦情が寄せられています。しかし、調査には時間がかかり、実際に返金などの対応に持ち込むことは難しいことから被害者とならないように普段から注意しておく必要がありそうです。