香港でのビザ申請者の最適な給与額の設定について
ビザ取得における最適な給与額の設定
香港では給与額が高ければ高いほど、就労を目的としたビザの取得がしやすいという傾向にありますが、非現実的な高い給与額を設定してしまうと給与の継続的な支払いに無理が生じるなどして、雇用の継続やビザ延長時に影響を及ぼす可能性があるため、雇用主は職種や業務内容に見合った妥当な給与額を見極めて設定することが大切です。給与額を低く設定しまうと、ビザ申請者が優秀な人材であっても能力が低いと判断され、香港人でもできる仕事であると評価されてビザ取得に失敗することがあります。
香港イミグレーションでは最適な給与額を定めていませんが、オフィシャルサイト上では「給与、住宅手当(家賃補助)、医療保険、その他の福利厚生や手当の合計額が香港でのプロフェッショナル(専門職・専門家)の給与水準と同程度であること」と公表しています。
プロフェッショナル(専門職・専門家)とは、管理職(マネージャー)または高度な専門スキルを必要とする職種のことであり、建築士、投資アナリスト、人工知能などの専門家が該当します。プロフェッショナルに含まれない職種は、飲食店のシェフや美容院のスタイリストなどであり、これらの職種は香港でのビザ取得が難しいとされていますが、給与額を高く設定したり、高度な業務内容を担っている場合にはビザ取得の可能性を高めることができます。
なお、最適な給与額を把握するためには香港の求人サイトで該当する職種の給与額を調べることで分かります。当社では過去の経験や実績などから最適な給与額を判断することができますのでビザ申請や取得でお悩みの際にはお気軽にご相談ください。ビザ申請における福利厚生と手当の扱い
香港で就労できるビザを申請する際には、給与額とは別に福利厚生や手当の合計額も記入する必要があります。代表的な福利厚生と手当には「住宅手当(家賃補助)、医療保険、有給休暇、ボーナス、ダブルペイ、ストックオプション」などがあり、1ヶ月あたりの金額に換算して香港ドルで申請書に記入することになります。
住宅手当もビザ取得審査では大きく影響します。例えば、給与額が20,000香港ドルのみであれば給与が低いと評価されてビザ取得上で不利になりますが、住宅手当として15,000香港ドルが付与されていれば、給与と住宅手当で総額35,000香港ドルの収入と判断されるのでビザ取得上では有利になります。
ボーナスが1年に1度支給される場合には、ボーナス金額を12で割って1ヶ月あたりの金額を算出します。日本の会社などから香港法人に出向する方で、給与や福利厚生が日本円などで支払われる場合は、ビザ申請時の為替レートで香港ドルに換算して記入します。なお、ダブルペイとは、旧正月前に給与の1ヶ月分を追加で支払う年末賞与のことで香港の古くからの慣習になります。ビザ取得後に給与額が下がった場合
ビザ取得後に給与額が下がり、香港イミグレーションが定める条件を満たさなくなってしまうと、ビザが却下されたりビザ延長(更新)ができなくなるなどのトラブルに発展することがあります。雇用開始後に企業の業績が悪化して給与を下げる場合においてもビザの維持できなくなることがあるため給与額の変更には慎重な判断が必要です。
ビザ延長の際、給与額が申請時と比べて下がっている場合、香港イミグレーションから合理的な説明をするように求められることがあります。香港イミグレーションが定める給与水準を下回っていればビザ延長が却下される可能性もありますので、ビザ申請者の給与額は無理のない範囲で設定することが大切です。
香港のビザのことなら当社にお任せください。香港ビザの専門家チームが申請から取得までをワンストップでサポートいたします。ご不明な点などはお気軽にお問合せください。