APECビジネストラベルカード(ABTC)の取得や費用などの詳細

APECビジネストラベルカード(APEC Business Travel Card / ABTC)とは、太平洋を取り囲む21の国と地域の経済協力枠組みであるAPEC(アジア太平洋経済協力)の国民、香港では永住権の保有者が取得できるカードです。企業に所属するビジネスパーソンを対象としており、入国審査ではABTC専用レーンを利用して高頻度な訪問であってもスムーズな出入国がおこなえます。APECビジネストラベルカードの有効期限は通常5年間、年齢制限がなく、ビザを持たずに最大60~90日間の滞在をおこなえることも大きなメリットです。

APECビジネストラベルカードに参加している国と地域

オーストラリア、ブルネイ、チリ、中国、香港、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、パプアニューギニア、ペルー、フィリピン、ロシア、シンガポール、台湾、タイ、ベトナム、アメリカ(※)、カナダ(※)

(※) アメリカとカナダは暫定参加国となります。主要国際空港におけるABTC専用レーンは利用できますがビザなしでの入国はできません。アメリカではESTA(エスタ)、カナダではeTA(イータ)による電子渡航認証が別途必要となります。

香港政府が定めるAPECビジネストラベルカードの審査基準

香港政府が定めるAPECビジネストラベルカードの審査基準

香港でAPECビジネストラベルカード(ABTC)を申請できるのは、香港の永住権(パーマネントID)保有者であることに加え、貿易や投資、サービス業などを営む企業に所属しているビジネスパーソンとなります。申請時にはAPEC域内を頻繁に出張する理由や所属企業の情報や業務内容などを説明する必要があります。申請者に犯罪歴(刑事事件で有罪判決)がないこと、APECビジネストラベルカードに参加している国や地域での入国拒否の履歴がないことも条件になります。

APECビジネストラベルカードを使用して入国をした後に許可されている活動は収入や報酬を伴わない短期活動となっています。商談、業務連絡、市場調査、投資のための契約締結、納品後の報酬を伴わないアフターサービスなどは許可されます。

なお、アスリート、ジャーナリスト、芸能人、音楽家、芸術家および同種の職業の方はAPECビジネストラベルカードの申請対象外となります。また、香港の永住権を持たない日本人は、日本でのAPECビジネストラベルカードの申請が必要となります。APECビジネストラベルカードの取得をご希望の方はお気軽にご相談ください。

APECビジネストラベルカード取得のための費用と必要書類

当社のビザ専門家チームがAPECビジネストラベルカード(ABTC)の申請資料作成、提出、各国での審査状況の確認、カード発行までをフルサポートいたします。APECビジネストラベルカード有効期限は通常5年間となります。

APECビジネストラベルカードのサポート費用 4,000香港ドル

サービスに含まれる内容

必要書類の案内 / 翻訳業務(※1) / 申請資料作成・提出 / イミグレ担当官への交渉 / 追加資料連絡への対応 / 各国での審査状況確認 / 仮カードの中途発行 / 支払い、受取り、発送 / 更新時の案内

※1 翻訳業務は雇用証明書を指します。文字数の多い会社パンフレットなどの翻訳が必要になった場合は別途費用となります。

APECビジネストラベルカード申請に必要な基本書類

APECビジネストラベルカード(ABTC)の申請で必要となる基本書類は以下となります。申請者の業務内容や会社状況などにより追加資料が必要となる可能性もあるため、正確な書類案内は業務をご依頼頂いた後にお伝えします。

  • 申請書(ID900、SFIM1609)
  • パスポートコピー
  • 香港パーマネントIDカードコピー
  • 雇用証明書
  • 会社名刺
  • 会社の事業内容が分かるウェブサイトやパンフレット
お電話でのお問合せ
(+852)2529-8288
受付:9:00〜18:00/月〜金(祝日は除く)
メールでのお問合せ FAQ香港ビザの良くある質問

APECビジネストラベルカードの申請から取得までの期間と流れ

APECビジネストラベルカードの申請から取得までの期間と流れ

APECビジネストラベルカード(ABTC)の審査期間は香港イミグレーションに必要資料を提出して受理されてから4〜6ヶ月程度となります。まずは香港イミグレーションで1〜2ヶ月の審査があり、その後は各参加国で2〜3ヶ月の審査があります。事前に指定した国(最大5か国)の審査が通り次第、指定国のみで使用できる仮カード発行することもできます。APECビジネストラベルカードの申請から取得までの基本的な流れは以下の通りです。

  1. メールやお電話でAPECビジネストラベルカードのお問合せをいただきます。
  2. 申請者の状況を確認。仮カード発行を希望する国もお伺いします。
  3. 当社指定の口座に申請サポート費用のお振込みをいただきます。
  4. ご案内した資料をご提出いただき、当社で申請資料の作成や英訳を開始します。
  5. 約3営業日で申請資料が出来上がり、お客様に申請内容のご同意をいただきます。
  6. 当社スタッフが香港イミグレーションに申請資料を提出します。
  7. 通常1〜2ヶ月で香港での審査が終え、各参加国での審査に移ります。
  8. 仮カードは希望した国での審査が終わり次第発行されます。
  9. 全ての参加国での審査は平均2〜3ヶ月かかります。
  10. APECビジネストラベルカードの受け取りではパスポートと委任状を預かります。
  11. APECビジネストラベルカードを取得後、お客様に郵送または手渡しします。

APECビジネストラベルカードの審査状況の確認方法

APECビジネストラベルカードの審査状況の確認方法

全てのAPEC参加国でAPECビジネストラベルカードの審査が開始されると申請番号(Application No.)が発行されます。以下のAPECビジネストラベルカードの審査状況確認サイト(ABTC System)にアクセスし、申請番号を入力することで承認された国が表示されます。

発行されたAPECビジネストラベルカードの詳細

発行されたAPECビジネストラベルカードの詳細

APECビジネストラベルカード(ABTC)の取得に成功すると、クレジットカードサイズのプラスチックカードが発行され、有効期限は通常5年間となります。なお、パスポートの有効期限満了またはパスポートを更新した場合には、APECビジネストラベルカードは失効します。APECビジネストラベルカードが失効すると再び新規での申請が必要となります。

APECビジネストラベルカードの表面には顔写真、氏名、有効期限などが表示されます。裏面には、CHN(中国)、PHL(フィリピン)、SGP(シンガポール)などの承認国が英字3文字で記載され、ビザがなくてもビジネス目的でABTC専用レーンを使用してスムーズな出入国が可能となります。なお、アメリカではESTA(エスタ)、カナダではeTA(イータ)による電子渡航認証が別途必要となります。

なお、物理的なカードだけでなく、スマートフォンに導入できるバーチャルABTC(Virtual ABTC)アプリも開発されています。App StoreまたはGoogle Playで「ABTC」と検索してスマートフォンにダウンロードすることができます。

APECビジネストラベルカードの更新(延長)の可否について

APECビジネストラベルカードの更新(延長)の可否について

APECビジネストラベルカード(ABTC)の有効期限は通常5年間です。更新手続きはできませんが新規申請と同様の手続きをおこなえばAPECビジネストラベルカードを再取得することができます。カード取得までには通常3ヶ月以上かかるため3ヶ月以上前から申請することを推奨します。なお、新たなカードが発行されると古いカードは無効となります。

パスポートの有効期限が5年以下であれば、APECビジネストラベルカードの有効期間は5年以下に設定されるためパスポートの更新も考えた上で申請することを推奨します。パスポートの有効期限が6ヶ月以下の場合は、一部の国でAPECビジネストラベルカードが承認されないことがあります。また、パスポート番号が変わるとAPECビジネストラベルカードは使えなくなる点にも注意が必要です。
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