暴風雨警報(シグナル警報)への対応

香港では1年間に何度か、暴風雨警報(シグナル警報)が発令されます。台風は「シグナル1・3・8・9・10」、大雨は「イエロー、レッド、ブラックレイン」で強さがあらわされ、台風が去った後に、交通機関の混乱、広範囲にわたる水没や山崩れなどが起こった場合は、香港政府から「極端情況(extreme condition)」が発令されます。

暴風雨警報(シグナル警報)への対応は、雇用条例で定められていませんが、殆どの会社が労働局が発行しているガイドラインに従っています。以下を参考に暴風雨警報への対応をお考えください。

始業時刻前の警報対応について

一般的な会社では、台風の場合「シグナル8以上」、大雨の場合「ブラックレイン」が発令された時点で従業員に自宅待機を呼びかけます。極端状況(extreme condition)が発令されていなければ警報レベルが「シグナル8、ブラックレイン」より下がったら従業員は出社するのが通常です。

ただし、終業時刻の3時間前までに警戒レベルが下がらなかった場合は休暇とする会社が多いようです。シグナル8やブラックレインが解除された場合の出社の必要性については、会社側が従業員にあらかじめ通達しておくと良いでしょう。なお、従業員が暴風雨警報により就労不可となった場合、賃金やその他手当を差し引いてはなりません。

就業時間中の警報対応について

就業時間中にシグナル8が発令される場合は、段階的に従業員を帰宅させることが一般的です。ブラックレインが発令された場合においては、従業員を安全な場所に待機させてください。

なお、暴風雨警報による出退勤途中の事故やケガには労災保険が適用されますが、就業開始前と退勤時間後のそれぞれ4時間以内が対象となります。

注意事項として

暴風雨警報が発令された場合、学校、役所、金融機関の停止はもちろんのこと、フェリー、タクシー、バスなどの公共交通機関の一部も停止します。よって暴風雨警報中でも就業が必要な会社においては、暴風雨警報の社内規程整備はもちろん、従業員への事前通知も大切となります。

不明な点がありましたら、いつでも当社にご連絡ください。
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