香港では国籍や性別を指定した人材募集は違法

香港で人材募集をおこなう際に「国籍、性別、年齢」などを指定して応募者を探すことは違法行為となりますので、特定の条件をつけて人材募集をおこないたい場合の応募要件の書き方やコツについて解説していきます。

香港で人材募集をおこなう際の注意点

人材募集の注意点とは

香港では、国籍、性別、年齢などを指定して人材募集することは「差別」と判断される違法行為となります。香港には差別条例(Discrimination Ordinance)という条例が存在しており、性別、年齢、身体障害、家族状況、妊娠、人種、性的指向といった理由で差別をすることを禁じています。人材を見極めていく際には、応募者の能力や適性に基づいた公平な選考プロセスが必要となります。

応募者の履歴書については欧米と同様に、性別や年齢が表記されていないことが一般的です。日本でいう履歴書は英語でレジュメ(CV)と呼ばれ、香港で提出されるレジュメには日本の履歴書のような規定のテンプレートはなく、オリジナルで作成されたものが提出されます。基本的には学歴、職歴、スキル、資格などが明記されており、証明写真は貼られていないことがほとんどです。

香港での応募要件の書き方やコツ

香港で人材募集する時のコツ

香港の商習慣に不慣れな方は、人材紹介会社を通じて人材募集をおこなうことをおすすめしますが、独自の方法で人材募集をおこないたい場合、まずは「差別」と判断されないような文言を作成して人材募集をおこなうように注意してください。

次に、特定の条件をつけて人材募集をおこないたい場合のコツについて説明します。例えばアメリカ人の人材を求める場合、「アメリカ人に限る」とは記載できないため、「アメリカでの勤務経験が10年以上ある方」などと工夫すると良いでしょう。言語についても同様に、日本語が堪能な人材を求めている場合、「日本語検定一級保持者を募集」などの条件を絞り込み人材募集をおこなうことができますが、「日本語ネイティブスピーカー」と募集すると違法となるため注意が必要です。ビザ申請を必要としない人材を求める場合は、「香港永住権(PR)保有者」と限定をして募集をかけることもできます。また、香港人が良く活用している人材紹介会社、日本人や西洋人が多く活用している人材紹介会社を使い分けて人材募集をおこなうことも可能です。

外国人は就労ビザが必要となるので注意

外国人は就労ビザが必要になります

永住権を持っていない日本人を含む外国人を採用する場合、香港で働くことができるビザを取得しなくてはなりません。就労できるビザを持たない状態で働いていることが発覚すると、雇用主と従業員の両方が罰せられますので注意が必要です。

就労ビザを持っていない人材を採用する場合には就労ビザの申請が必要です。就労ビザの申請では採用者だけでなく雇用主の審査も厳格におこなわれ、審査期間は一般的に4週間~6週間となります。しかし、スポンサー会社や申請者の経歴や経験によっては追加資料の提出を求められることもあるため、就労開始予定日から3ヶ月程度前よりビザ資料の準備をおこなうことをおすすめします。

既に就労ビザを持っている人材を採用する場合には「スポンサーチェンジ」の手続きが必要となります。就労ビザはスポンサー企業だけで働くことが許可されたビザであるため、スポンサー企業が変更となる場合は、スポンサーチェンジをおこなわなくてはなりません。就労ビザの期間が残っていてもスポンサーチェンジは必要であり、審査期間は新規での就労ビザ申請と同様に4週間~6週間となります。

就労ビザの取得に一度失敗すると再申請でのビザ取得は難しくなり、提出資料に漏れがあるとビザ審査が長引きますので、ビザ申請は専門家に依頼することをおすすめします。当社には経験豊富なビザの専門家が多数いますので香港のビザのことならお気軽にご相談ください。

就労ビザを必要としない人材について

永住権(パーマネントID)の保有者は就労ビザは不要です

永住権(パーマネントID)の保有者は香港人と同様の扱いとなるのでビザは不要となります。その他にも、扶養家族ビザ、投資移民ビザの保有者は、自由に就労ができるため就労ビザの申請は不要となります。

人材募集をしている企業、お仕事を探している個人の方、ビザでお困りの方はお気軽にお問合せください。幅広いネットワークを生かして希望に沿ったご提案をさせていただきます。人材紹介からビザ手配まで、フルサポートできるのは当社の強みとなります。

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