日本法人が株主となり香港法人を設立する方法
香港法人の株主になるための条件を知る
株主を日本法人にする場合の必要書類
株主が日本法人の場合の銀行口座開設
香港の各銀行での法人口座開設で求められる書類は異なりますが、株主が日本法人となる場合、一般的には日本法人の商業登記簿謄本の原本および翻訳した書類、香港法人を実質的に10%以上保有する個人のパスポートと住所証明(国際運転免許証書等)の原本が必要となります。銀行側の規則変更により求められる書類や株主開示条件が変わることがありますので、法人設立時や法人口座開設時に確認することも大切です。
銀行開設申請時のインタビューでは、香港法人の役員が出席する必要があります。香港法人に登記されている役員が1名の場合は1名、2名以上登記されている場合は少なくとも2名の同席が必要となります。その際には株主の履歴書、日本法人を運営している場合は日本法人の会社資料を求められる可能性があります。
なお、銀行へ提出する日本の商業登記簿謄本は、現在事項前証明書の原本と英語翻訳版を準備する必要があります。銀行が公的認証された英語翻訳版を求める場合は、現在事項前証明書を英訳した書類に、日本であれば公証人役場、香港であればソリシター(弁護士)やCPA(公認会計士)から認証を受けることになります。英語翻訳でお困りの際は、当社でもサポートができますのでお気軽にご相談ください。
このように、株主が日本を含む海外法人である香港法人の口座開設おこなう場合には、要求される書類が通常よりも増え、手続きも繁雑になることから、まずは個人株主で香港法人を設立し、法人口座開設が完了した後に、個人が保有する株式を日本法人に株式譲渡するというケースも多くみられます。香港にある日系銀行での法人口座開設
香港には、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、八十二銀行、静岡銀行などの日系銀行の支店があり、法人口座開設の申請を受け付けています。
基本的に日本国内で取引のある法人顧客を対象に法人口座開設を受けていますので、香港支店をもつ日本の銀行との取引があり、法人口座開設を希望する場合には、日本側の銀行担当者に連絡をして、香港支店の銀行担当者を紹介して欲しいと相談をしてみると良いでしょう。
日本法人が株主である香港法人でも口座開設が可能であると銀行担当者から判断されれば、多くの手続きが日本側の銀行で完了し、約1週間で法人口座開設が完了することが多いです。日系銀行は日本語で手続きを進めることができ、株主が日本法人であることで繁雑となるケースでもスムーズに課題が解決していけるという可能性があります。
一方で日系銀行は、ATMカードやクレジットカードの発行をおこなっておらず、インターネットバンキングや現金の取扱いも全ての日系銀行が用意しているということではありません。口座維持にかかるコストや為替や送金の銀行手数料は、香港の銀行に比べると割高であり、これらはデメリットになります。
株主が日本法人の場合の、香港法人の設立や銀行口座開設についての説明は以上となります。香港法人を設立する際には、色々なケースに対応できる経験豊富な会社にサポート依頼をすることをおすすめします。当社には豊富な知識と経験のある日本人スタッフが多数在籍していますので、日本法人が株主となり香港法人を設立したり、法人口座開設をお求めの方はお気軽にご相談ください。