香港法人の事業目的について詳しく解説
事業目的(Business Nature)とは
事業目的(Business Nature)は、香港法人を設立する際に定める項目で、会社がどのような事業を行うのかを明確に示すものです。会社設立時には、会社登記局(Companies Registry)および税務署(Inland Revenue Department)への申請がそれぞれ必要です。
会社登記局に提出する法人設立申請書(NNC1)には、事業目的(Business Nature)を記載する項目があります。実務上は、会社登記時に会社登記局が定める業種分類の一覧から、実際の事業内容に最も近い業種を選び、その業種を記載するのが一般的です。
税務署に提出するBusiness Registration(商業登記証)にも事業目的(Nature of Business)を記入する項目があります。初回申請時には一般的な内容で登録される場合もありますが、実際の事業内容に応じて適切な内容を登録し、必要に応じて更新する必要があります。また、事業内容に変更が生じた場合には、所定の手続きにより税務署へ変更を届け出る必要があります。
なお、香港では事業目的として登記した業務以外であっても、定款で特別な制限をしなければ行うことが可能です。ただし、飲食業、医療、金融、不動産などの事業を行う場合は、必要なライセンスを確認し、必要に応じたライセンスを取得してから営業を開始する必要があります。事業運営に必要なライセンスと概要
香港で飲食業、不動産業、金融業、人材紹介業、輸出入業、旅行業、学校・教育業、医薬品関連業、医療業、運輸業、貴金属・宝飾業、ゲームセンター、カラオケなどを営む場合、事業内容や形態に応じてライセンスの取得が必要となることがあります。
ライセンスの申請手続きは、事業内容やライセンスの種類によって必要書類や審査内容が異なります。ご自身で申請することも可能ですが、手続きが複雑なケースもあるため、専門家に相談することをおすすめします。以下に、ライセンス取得のサポートに関するご相談が多い業種を挙げ、それぞれの業種における代表的なライセンスの概要をご紹介いたします。
飲食業に関連する主なライセンス
- General Restaurant Licence(飲食店営業許可証)
一般的なレストランの運営に必要なライセンスで、店内で調理した食事を提供する飲食店が対象となる。 - Light Refreshment Licence(軽食営業許可証)
軽食やスナックを提供する店舗向けのライセンスで、提供できる食品に制限があり、本格的な調理を行う設備は設置できない。 - Liquor Licence(アルコール提供許可証)
酒類を販売・提供するために必要なライセンス。バーやレストランでアルコールを提供する場合に取得が必要。 - Composite Food Shop Licence(通称:刺身ライセンス)
生もの(刺身、寿司など)を取り扱う店舗に必要なライセンス。通常の飲食店営業許可に加えて、食品の取り扱い基準を満たす必要がある。
不動産業に関連する主なライセンス
- Estate Agent’s Licence(不動産業者ライセンス)
不動産の売買や賃貸の仲介を行う事業者に必要となるライセンス。香港で不動産代理・仲介業を行う場合は、原則として取得が必要です。 - Salesperson’s Licence(不動産営業担当者ライセンス)
不動産取引を行う個人向けのライセンス。不動産業者のもとで働く営業担当者は、このライセンスを取得しなければなりません。
金融業に関連する主なライセンス
- SFCライセンス(香港証券先物委員会)
証券取引、資産運用、投資アドバイスなど、SFCが定める規制対象業務を行う企業・個人に必要となるライセンス。業務内容に応じて必要なライセンスの種類が異なります。
保険関連ライセンス・登録
香港で保険商品の仲介、販売又は保険ブローカー業務を行う場合は、Insurance Authority(IA)が定めるライセンス又は登録制度の対象となります。
現在、保険仲介人の規制はInsurance Authority(IA)が管轄しています。
- CIB(Hong Kong Confederation of Insurance Brokers)
保険ブローカー業界を代表する専門団体です。
現在は業界団体として活動しており、ライセンス発給機関ではありません。 - PIBA(Professional Insurance Brokers Association)
保険ブローカー業界の専門団体です。
現在は業界団体として活動しており、保険仲介人のライセンス管理はInsurance Authority(IA)が行っています。
人材紹介業に関連する主なライセンス
- Employment Agency Licence(職業紹介業ライセンス)
香港で人材紹介業を行う企業が取得する必要があるライセンス。労工処(Labour Department)が管轄し、営業を開始する前にライセンスを取得する必要があります。
香港ビザの申請におけるライセンスの役割
香港で会社を設立し、ビザの取得までを検討している場合、会社設立時から事業目的を明確にし、事業内容や計画を整理しておくことが重要です。特に、ライセンスが必要な事業を行う場合は、適切なライセンスの取得が求められます。
また、ビザ申請においては、事業内容によって必要なライセンスの取得状況が審査に影響する場合があります。ライセンスが必要な事業を行う場合には、適切な許認可を取得していること、または取得に向けた具体的な計画を示すことが重要です。なお、申請内容や事業の状況によっては、ライセンス取得前の段階でビザ申請が認められるケースもあります。
当社では、香港での会社設立や運営全般にわたるサポートを提供しています。事業目的の設定、ライセンス取得、ビザ取得など、あらゆるニーズに対応いたします。日本人専門家チームが丁寧にサポートいたしますので、ご不明点がございましたらお気軽にご相談ください。
